【FP監修】郵便局(かんぽ生命)の学資保険「はじめのかんぽ」は元本割れ必至!加入するメリットはあるの?
学資保険である「はじめのかんぽ」を提供するかんぽ生命は、近年保険販売における不正が発覚したり、郵便貯金の不正引き出しなどのトラブルにも見舞われ、その信頼に陰りが出始めています。
学資保険といえば、この「はじめのかんぽ」は知名度もあり、かんぽ生命が長年手がけてきたサービスではありますが、返戻率が低いことでも知られています。
しかしながら未だに学資保険の中で人気があり、加入者数が多いのも事実。
今回は「はじめのかんぽ」について、どんなメリットやデメリットがあるのか詳しく解説します。
【この記事の監修】
年間100世帯の面談経験を元に、個人のコンサルティングやweb上での相談サービスに加え、お金の専門家として様々な情報サイトで執筆を手掛ける。
保険のみならず、年金や社会保険、資産運用や老後資金など幅広い知識で家計にベストなアドバイスを行うFPとして人気が高い。
FP2級・AFP 資格保有
はじめのかんぽの返戻率をシミュレーション
返戻率は、「受取学資金額総額」÷「支払い保険料総額」×100で算出することができます。
返戻率が100%を超える場合は、支払った保険金額よりも多くの学資金を受け取ることができ、反対に100%を下回ると、元本割れとなります。
返戻率は、将来の受取額の増減に直結するので、学資保険を選ぶ上でとても大事なポイントとなります。
そこで、まずは「はじめのかんぽ」の返戻率についてシミュレーション例を紹介します。
子供:0歳、契約者男性:30歳
基準学資金:200万円
満期年齢:18歳
入院保険金額:1日辺り3000円
の場合
プラン | 返戻率 | 保険料月額 | 支払い期間 | 学資金受取時期 |
大学入学時の学資金準備コース | 88.5% | 10,460円 | 18歳まで | 大学入学時 |
小・中・高+大学入学時の学資金準備コース | 68.8% | 13,440円 | 18歳まで | 小、中、高、大学それぞれの入学時 |
大学入学時+在学中の学資金準備コース (21歳満期) | 88.3% | 10,480円 | 18歳まで | 大学入学時から1年に1回ずつの計4回 |
上のシミュレーション結果を見てみると、「はじめのかんぽ」の学資保険は返戻率がかなり低く、どのプランを選んでも確実に元本割れする商品であることがわかります。
各社学資保険の返戻率比較表
こちらは主な学資保険の返戻率の比較一覧表です。
気になる学資保険がある場合は、ぜひそちらもチェックしてみてください。
ロゴ | 商品名 | 返戻率 | 公式 サイト |
日本生命 ニッセイ学資保険 | 108.5 | ||
ソニー生命 学資金準備スクエア | 105.5 | ||
フコク生命 みらいのつばさ | 105.5 | ||
明治安田生命 つみたて学資 | 104.8 | ||
第一生命 こども応援団A型 | 103.6 | ||
住友生命 こどもすくすく保険 | 101.7 | ||
JAこども共済 学資応援隊 | 101.1 | ||
アフラック 夢見るこどもの学資保険 | 98.1 | ||
かんぽ生命 はじめのかんぽ | 88.5 |
この表を見ればわかるように、「はじめのかんぽ」は学資保険の中でも一番返戻率が低い商品であることがわかります。
プランの特徴
ではここで、はじめのかんぽの特徴について見ていきましょう。
加入可能年齢 | 子供:出産140日前から最高12歳まで |
大人:最高65歳まで | |
保険料支払期間 | 12歳払い込み完了 又は 18歳払い込み完了 |
満期年齢 | 17,18歳 又は 21,22歳 (プランによる) |
プラン内容 | ①大学入学時の学資金準備コース ②小・中・高+大学入学時の学資金準備コース ③大学入学時+在学中の学資金準備コース) |
保険料払込免除 | あり |
子供の医療保障 | あり。さらに充実した特約の付帯も可能。 |
クレジットカード払い | 初回契約時のみ |
はじめのかんぽには上記のように3つのコースがあり、それぞれ受け取り時期に違いがあります。
①「大学入学時」のコースは、大学入学時(17歳又は18歳)に、満期学資金を一括で受け取るプラン。
②「小・中・高+大学入学時」のコースは、小学校、中学校、高校、大学それぞれの入学時に祝い金として学資金を受け取るプラン。
③「大学入学時+在学中」のコースは、大学入学時から進学ごとに4回に渡って学資金を受け取るプラン。
この中で一番返戻率が高いのは、①の大学入学時に一括で満期学資金を受け取るコースです。
全てのプランで返戻率が90%を切っていますので、先にも説明したように元本割れしてしまいますが、「医療特約」をつけることができるため、こどもが入院した場合や、手術などを行なった際に保障を受けることができます。
特約保障には下記のような内容があります。
・無配当傷害医療特約
・無配当総合医療特約
・無配当先進医療特約
・引受基準緩和型無配当総合医療特約
・無配当災害特約
メリットとデメリット
これまではじめのかんぽの学資保険の特徴を紹介しましたが、では他社の学資保険と比べて、どういったメリットやデメリットがあるのでしょうか?
メリット
はじめのかんぽの一番のメリットは、やはりこどもの医療保障が充実しているところでしょう。
返戻率はかなり低いものの、こどものケガや病気に対する保障は、学資保険の中で一番充実した内容となっています。
教育費を貯めながらこどもの医療保険も欲しいという方なら、一つの商品で同時に解決することができるのでおすすめと言えます。
また他の学資保険に比べてこどもの加入年齢が12歳までと上限が高いのも魅力です。
ソニー生命の「学資金準備スクエア」などは、最高で3歳までに加入する必要がありますが、はじめのかんぽはこどもが大きくなってからでも加入することができます。
他ではJA共済の「こども共済」も12歳まで加入できるプランがありますので、そちらも検討してみてくださいね。
デメリット
はじめのかんぽのデメリットは、なんといってもやはり返戻率の低さですね。
はじめのかんぽは、学資保険と医療保険の両方に加入するというイメージになります。
その分子供の医療保障は確かに充実していますが、支払った金額よりはるかに下回る学資金を受け取ることになるので、何を重視するかでよく検討した方がいいでしょう。
またどの学資保険でもそうですが、途中解約をするとさらに返戻率が下がってしまうので、契約の際には途中解約をすることの無いように、無理のないプランを選ぶことが大切です。
学資保険の相談は、保険相談窓口がベスト
学資保険には様々な種類のものがあって、プランや返戻率、メリットデメリットもそれぞれで、なかなか一つに決めることは難しいですよね。
自分に一番合った学資保険を選ぶには、プロの相談員が数ある保険商品の中から選んでくれる保険相談窓口を利用することが一番の近道です。
以下に、人気の保険相談窓口の特徴を比較した一覧表を記載しましたので、気になる保険相談窓口があったら、ぜひチェックしてみてくださいね。
中には無料相談をするだけで必ずプレゼントがもらえるキャンペーンもありますよ。
保険の相談窓口比較一覧
数ある保険相談窓口の中から主な会社についての特徴を一覧表にしましたので、参考にしてみてください。
商品名 | オススメ度 | 特 徴 | 取扱い 保険会社数 | 相談方法 | キャンペーン※ |
マネードクター | ★★★★★ | 全国に97拠点を展開し、経験豊富なFP在籍数がトップクラスの1000人以上を誇り、保険以外にもマネープランなど、あらゆる提案を行ってくれる | 27社 | 店舗 訪問 オンライン | 食品、日用品など(1000円前後) |
ほけんのぜんぶ | ★★★★★ | 全国に28拠点を展開。年間1万組以上の相談実績のある経験豊富な相談員はファイナンシャルプランナー資格取得率100%。保険相談以外にもマネープランなど、幅広い相談に対応可能 | 41社 | 電話 訪問 | 食品、日用品など(1000円前後) |
ゼクシィ 保険ショップ | ★★★★ | 新婚のカップル向けにライフプランを提案してくれる。 2020年10月時点での利用者が4.5万組を突破 | 24社 | 店舗 オンライン | なし |
みんなの生命保険 アドバイザー | ★★★ | 業界経歴10年を突破した老舗。 無理な勧誘などがあった際には「ストップコール」制度が利用できる | 民間の生命保険会社のほとんど | 訪問 オンライン | 黒毛和牛 |
ほけんガーデン プレミア | ★★★ | 担当プランナーの「人柄」と「経験」を最重視し、顧客に寄り添った提案が特徴 | 約10社 | 事務所 訪問 オンライン | ベビーフード、ベビー用品など(1500円前後) |
保険マンモス | ★★ | 全国で3500人以上のFPと提携し、累計35万人以上の相談実績。 2020年保険相談に関する調査で3冠を達成 | 記載なし | 訪問 オンライン | 食品(700~800円前後) |
※キャンペーンは予告なく変更・終了する場合があります
この中でもマネードクターは、専門知識を持ったFP(ファイナンシャルプランナー)が1000人以上という、保険相談窓口の中でもトップクラスの在籍数を誇ります。
他ではなかなか教えてもらない保険情報や貯蓄方法などを教えてもらえるなど、口コミでもとても人気の高い、おすすめの保険相談窓口ですよ。
まとめ
「はじめのかんぽ」は数ある学資保険の中でも一番返戻率が低いというのは事実ですが、その代わり医療保障が一番充実している保険でもあります。
貯蓄性を重視するのか、保障を重視するのかで選ぶ学資保険も違ってくるでしょう。
学資保険は長期に渡って子供のための教育費を積立てていく商品です。
自分一人ではなかなか決められないという方は、ぜひ保険相談窓口を利用して、色々な学資保険のメリットやデメリットを比較してもらいながら、納得のいく契約をするようにしましょう。
ポイントまとめ
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