【FP監修】学資保険はなぜ元本割れするの?元本割れしない学資保険と返戻率の上げ方

学資保険 元本割れ
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こどもの将来の教育資金の準備として、学資保険を選ぶ家庭は多いと思いますが、マイナス金利の影響もあって、「学資保険は元本割れする」と聞いたことがありませんか?

確かに数ある学資保険の中には元本割れしてしまう商品もありますが、返戻率(へんれいりつ)が高い学資保険もたくさんあり、またさらに返戻率を上げる方法もあります。

今回は、なぜ元本割れが起きるのか、また元本割れしない学資保険の選び方と、さらに返戻率を上げる方法についても解説していきます。

【この記事の監修】

ファイナンシャルプランナー 西田 凌

ファイナンシャルプランナー 西田 凌
複数の保険総合代理店にて勤務後、より多くの方に「正しい情報」を届けるために、現在は完全独立系のファイナンシャルプランナーとして活躍中。
年間100世帯の面談経験を元に、個人のコンサルティングやweb上での相談サービスに加え、お金の専門家として様々な情報サイトで執筆を手掛ける。
保険のみならず、年金や社会保険、資産運用や老後資金など幅広い知識で家計にベストなアドバイスを行うFPとして人気が高い。

FP2級・AFP 資格保有

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「学資保険は元本割れする」と言われる理由

そもそも元本割れとは、どのような意味で使われているのでしょうか。

学資保険にとっての元本割れとは、「払込期間中に支払った保険料よりも返ってくる保険金の額が少ない」ことを言います。

例えば、

契約者 父親・30歳
子供 0歳
払込期間 18年
月々の支払保険料 15,000円
支払保険料総額  15,000円×12ヶ月×18年=324万円
受け取る保険金  320万円

 
といったケースの場合、支払った保険料よりも受け取る保険金が4万円少ないことが分かります。
これを元本割れといいます。

子供の教育費用の貯金を目的として始める学資保険。

せっかくコツコツ積み立ててきたのに、元本割れしてしまうのは避けたいところですが、ではなぜ元本割れが起こるのでしょうか。

おもな理由の1つは「マイナス金利」

学資保険が元本割れしてしまう理由の1つに「マイナス金利」の影響があります。

マイナス金利とは、中央銀行である日本銀行が採用した金融政策で、民間の金融機関が日本銀行に預けているお金の金利をマイナスにすることです。

メガバンクや地方銀行は日銀にお金を預けているだけで一定の利息が出ていたのですが、マイナス金利によって、預けたままだと逆に利息を払わないといけなくなったのです。

利息を日銀に払うくらいだったら、どんどん個人や私企業などに融資したほうが得だな・・と民間の銀行は考えます。

そうやって市場にお金が出回るようにして、デフレを脱却するという仕組みの景気対策です。

しかし実はこのマイナス金利、学資保険などの貯蓄性の高い保険にはあまりいい影響を与えませんでした

学資保険の保障内容や保険料を決める上で重要な指標に「予定利率」というものがあります。

契約者に対して約束する運用利回りのことで、保険会社が「このくらいは儲かるだろう」と予測を立てた数値になります。

予定利率が高いほど収益が見込めるということになるので、返戻率は高くなりますし保険料は安くなります。

保険会社は金利が高いほど利益を出しやすいのですが、マイナス金利の影響で返戻率を落とさざるをえなくなったのです

元本割れする学資保険のケース

ではここで、元本割れする学資保険のケースについて紹介します。
マイナス金利の影響以外にも、学資保険が元本割れするケースはいくつかありますのでぜひ参考にしてください。

「保障型」の学資保険は元本割れする

学資保険には「貯蓄型」と「保障型」の2種類のタイプがあります。
どちらも学資保険と名がついているのですが保障内容はかなり違います。

保障型の学資保険は貯蓄性に加え、いろいろな保障がついてくるのが特徴。

具体的には

  • 子供がケガなどで入院してしまったときなどの医療費を負担する医療保障
  • 万が一契約者(親)が亡くなってしまった時の育英年金

などの保障機能がついてきます。かんぽ生命の学資保険「はじめのかんぽ」などは、これにあたります。

教育資金を貯めながら医療保障などもついてくるので安心ではありますが、その分貯蓄分に回るはずだった保険料が保障の方に充当されますし、満期金や祝い金は基本的に元本割れしています。

手厚い保障がついている分、教育資金の貯蓄性が損なわれています。

逆に「貯蓄型」の学資保険は、医療保障などを省いてできるだけシンプルにし、貯蓄性を上げた商品です。
貯蓄型であっても、契約者である親が死亡したときの死亡保障の特約はついているのがほとんどです。

例えばソニー生命の「学資金準備スクエア」では契約者に万が一のことが起きた場合以後の払込が不要になりますし、被保険者であるこどもが死亡した場合も、死亡給付金が支払われます。(払込免除特約はらいこみめんじょとくやく

学資保険に対し貯蓄性を求めるのか保障を求めるのかは、よく考えて選択する必要があります。

払込期間が長いと元本割れしやすい

学資保険に限った話ではないのですが、保険会社は支払われた保険料を運用に回すため、払込期間が短いほど返戻率が上がる仕組みになっています。

あらかじめ決まっている保険料を支払うなら、短い期間で支払うよりも長い期間で支払ったほうが月々の保険料の負担は少なくてすみますよね。

ただし、あまりにも払込期間が長いと元本割れする危険があります

とはいえ、払込期間を短くしすぎると月々の保険料の負担が上がってしまうので、家庭の収支バランスを考えながら家計に負担がかからないよう調整する必要があります。

こどもと親の契約年齢にも注意が必要

学資保険の元本割れを防ぐには、こどもと親の契約年齢にも注意しておく必要があります。

前提として、子供も親も年齢が若いほうが返戻率が下がりにくいです。

特に子供の年齢制限ギリギリで学資保険に加入すると、0歳で加入したときよりも貯蓄率が悪くなり保険料も高くなります。

また、契約者も男性より女性の方が返戻率を維持しやすい傾向があります。

このように年齢や性別によって金額が変わってくる理由は、保険会社にとってのリスクが変わってくるから。

男性よりも女性の方が平均寿命が長いですし、男性に比べれば死亡などのリスクは低いと考えられます。

女性の方が保険料を長きに渡ってきちんと支払ってくれる確率は高いと言えるのです。

年齢についても若いほうが死亡のリスクはより低くなると見込まれてのこと。

学資保険は若いうちに、早めに加入しておいたほうが恩恵をより多く受けられます

途中解約すると元本割れする可能性が高い

学資保険は長期にわたって保険料を積み立てていきます。

積み立てていく過程で、経済的に様々な事情があって学資保険を解約せざるを得なくなる場合があるかもしれません。

解約すると解約返戻金というものが戻ってきますが、払い込んだ保険金よりも少ない金額となって元本割れする可能性が高いです。

途中解約の場合は、ほとんどの学資保険で元本割れすると考えておいた方がいいでしょう

途中解約はデメリットが多いので、できれば避けておきたいところです。

元本割れしない学資保険の選び方

マイナス金利の影響があるとはいえ、学資保険は子供の教育資金を貯める上でまだまだ有益な選択肢の一つです。
特に元本割れしない学資保険の見分け方は重要なポイント。

元本割れしている学資保険が増えている中で、きちんとリターンが返ってくる学資保険も複数存在しています。

選ぶ上で大事なポイントはやはり返戻率です

将来受け取る学資金の総額÷支払った保険料の総額×100

 
返戻率が100%を超えていて高ければ高いほど戻ってくるお金はプラスになりますし、100%を下回っていれば元本割れになります。

学資保険を選ぶ上では、必ず返戻率をチェックするということが大切です。

返戻率を上げる方法とは?!

同じ保険会社の学資保険の商品でも、契約内容によって返戻率が変わります。
せっかく学資保険に加入して長期間払い続けるのですから、できるだけ受取る金額も多いほうがいいですね。

ここからは返戻率を上げるテクニックを紹介します。

保険料の払込期間を短く設定する

保険会社にとって、払込期間を短くして保険料を支払ってもらう契約者はありがたい存在です。

払込期間が短い方が資金が早めに積み上がり、運用に回せるからです。

したがって払込期間が短いほど保険料は安く設定されています

保険料が安くなったとしても受け取る保険金の総額は一緒なので、返戻率は上がるという仕組みです。

例:ソニー生命 学資金準備スクエアのⅡ型プランの場合
子ども:0歳、契約者:30歳男性
22歳満期 学資金:200万円

払込期間 月額保険料 払込保険料
総額
返戻率
10歳払い 15,788円 1,894,560円 105.5%
15歳払い 10,712円 1,928,160円 103.7%
18歳払い 9,020円 1,948,320円 102.6%

この表のように、払込期間が短いほど返戻率が高いことが分かります。
ただし短期間での保険料の払込ということになると、その分月々の支払金額は高くなるので、子育て費用などの家計と相談しながら決めていくことが大事です。

できるだけ早い時期に加入する

学資保険の加入には契約者である親も子供も年齢制限があるので、早めに加入したほうがお得です

特に子どもの年齢制限は小学校入学前の6歳くらいに設定されている学資保険が多いです。

例:ソニー生命 学資金準備スクエアのⅢ型プランの場合
契約者:30歳男性 22歳満期
学資金:200万円 払込期間:10歳

こども
の年齢
月額保険料 払込保険料
総額
返戻率
0歳 15,788円 1,894,560円 105.5%
3歳 23,764円 1,996,176円 100.1%

またこどもの年齢だけではなく、契約者の年齢も高ければ高いほど、保険料は上がってしまいます。

加入が早ければ早いほど、返戻率が高まるのが学資保険の特徴です。

学資金の受取時期を遅くする

保険会社は契約者から預かった保険料をもとに運用しているので、学資金の受け取り時期が遅いほど返戻率は高まります

中学校・高校などの入学に合わせ、その都度分割して祝い金をもらうタイプの受け取りだと、保険会社は早いうちにお金を支払わなくてはならないため返戻率が下がります。

例えば小学校から大学までの進学時ごとに祝金を受け取るタイプより、大学入学時にまとめて一括で受け取るタイプの方が、返戻率は高くなります

学資保険のお得な加入と受取のタイミングについて詳しくはこちら⇓


まとめ

学資保険 元本割れ

学資保険は戦略を見誤ると元本割れしてしまう可能性はありますが、正しい知識とポイントをつかんでおけば、有益な貯蓄手段になります。

大事な子どもの教育資金のためにも、元本割れすることなく返戻率の高い学資保険を選んでいきたいですね。

2020年最新の人気学資保険についてはこちらの記事を参考にしてください。⇓

  • 学資保険の中には元本割れする商品がある
  • 元本割れする理由の一つは、マイナス金利の影響
  • 保障型の学資保険や途中解約も元本割れの原因
  • 元本割れしない学資保険を選ぶには返戻率の高さに注目する
  • 払込期間を短くしたり受け取り期間を遅くすると返戻率は上がる

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