綿貫観音山古墳|古墳マニア必見!群馬最大規模の史跡で感じる1400年前の古代ロマン【高崎市綿貫町】
東国文化の中心地であった群馬県には多くの古墳があり、埴輪も出土しています。
そんな古墳大国群馬県高崎市にある1,400年以上も前に作られた綿貫観音山古墳をご紹介します。
観音山古墳史跡公園
はじめに言います。
観音山古墳といっても白衣大観音のがある高崎観音山公園ではありません。
高崎市綿貫町にある観音山古墳史跡公園になります。
群馬の森から北に進むことおよそ400メートルのところにある古墳でその一帯は公園として一般公開されています。
様々な検出物が出土し貴重な史跡とされたため国の史跡に指定されています。
指定名称は「観音山古墳」。
観音山古墳の概要
大きさや歴史
1967年から1年ほどかけて県の教育委員会が発掘調査を行った高崎市綿貫町にある観音山古墳。
全長97メートルの前方後円墳で今から1400年ほど前の6世紀後半に造られたといわれています。
2段で構成され前方の方が少し大きく、葺石はなし。
周掘の平面が盾型をしており、外堀は後円で途切れているのが大きな特徴です。
墳丘上に埴輪が並べられ、横穴式石室・出土された副葬品は多くの注目を浴びています。
東国屈指の豪族の墓
見瀬にある欽明天皇陵といわれている五条野や奈良県橿原市の丸山古墳と同じ広さを持つ玄室。
これほどの大きな玄室を持つ観音山古墳は東国屈指の豪族が被葬者だったと言われ、群馬県内では最大規模を誇ります。
国の史跡に指定された理由
観音山古墳が国の史跡に指定されているのは円筒埴輪を中心に人や馬、家、盾など多くの形象埴輪が出土されたことが理由にあります。
しかも盗掘がなかったので豪華な副葬品が完全な形で多く出土されました。
HANI-1グランプリにも登場した埴輪のひとつ、3人の巫女が並んでいる「三人童女」はとてもレア。
さらに、中国や朝鮮半島と大きなかかわりがある出土品が多いのも史跡に指定された大きな要素の一つだといえます。
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石室の様子
古墳の石室は全長12.6m、玄室は長さ8.2m、幅3.8mを誇ります。
天井には大きな牛伏砂岩の自然石が使われ、権力のある豪族が眠る石室であったことがうかがえます。
壁には榛名山の火山岩を使用しています。
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観音山古墳の出土品
©https://www.pref.gunma.jp/
出土品はとても優れており、金銅製鈴付き大帯や櫛、銀製空玉、金環、ガラス小玉、大刀などの武器、土師器類など多くの出土品がもともとあった場所で発掘されています。
「三人童女」など数々の埴輪も出土。
現在、群馬県立歴史博物館で展示されています。
©https://www.pref.gunma.jp/
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古墳見学の手引きをわかりやすく説明
古墳っていうとちょっと難しいなぁという人も中にはいるかもしれませんが、大丈夫です。
子供達や大人向けの古墳の手引きがあるので大丈夫。
観音山古墳についてより理解を深めることができますよ。
ぜひ一度目を通してから足を運んでみて下さいね!
大人向け手引き:https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/106101
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観音山古墳史跡公園 施設情報
見学時間:
4月~10月9:00~17:00
11月~3月9:00~16:00
※観音山古墳は石室以外は、いつでも自由に見学できます。
定休日:年末年始
住所:群馬県高崎市綿貫町1752
電話:027-347-1134(史跡観音山古墳管理事務所)
問合せ先:群馬県教育委員会事務局文化財保護課
電話:027-226-4681
駐車場:あり(無料・台数不明)
アクセス:関越自動車道高崎ICより約10分
高崎市周辺情報:https://www.jalan.net/travel/cit_102020000/
高崎市で宿を探す:https://travel.rakuten.co.jp/yado/gunma/takasaki.html
まとめ
東国文化の繁栄を代表する観音山古墳いかがでしたか?
石室が埋まって発見されたため出土品が盗まれることもなく当時の配置のまま発見された珍しい古墳で国の史跡にも指定されています。
群馬で発見された埴輪のNO.1を決めるHANI-1グランプリにも登場した「三人童女」もこの古墳で発見されています。
豪族の墓といわれる所以の立派な石室もあり観音山古墳史跡公園にもなっているのでお散歩とともに、古代ロマンを感じに足を運んでみませんか?
※情報は取材記事のものです