高崎に【はにわ】が出現!?「上毛野はにわの里公園」に行ってみよう!
「東国文化の中心地」と言われる、群馬県。
東国文化とは古墳時代から平安時代にかけて栄えた文化のことです。
群馬県内には1万基以上にもおよぶ古墳、そして数多くのはにわが発掘されていることから、「古墳王国」「はにわ王国」との呼び名も。
なかでも平成10年に歴史公園としてオープンした「上毛野はにわの里公園」は、国指定史跡の保渡田古墳群が復元され、当時に近い様子を体感することができます。
今回はおとなも子どもも歴史を学びながら楽しむことができる「上毛野はにわの里公園」をご紹介していきます!
約1500年前の大型前方後円墳を見事に再現した「八幡塚古墳」
こちらは、「八幡塚古墳」。
発掘調査の成果に基づいて、当時に近い形で復元されました。
日常の風景にたたずむ古墳はなんだか不思議な様子で、ココだけタイムスリップしたよう。
「八幡塚古墳」の墓域は全長190m、墳丘全長96mにもおよぶ大型の前方後円墳です。
盾を構えた兵士のはにわです。
古墳の外側に立ち、立ち入ろうとする魔物から守るガードマンだそう。
見開いた目、ヘの字口、これを見た魔物もたじろぐ表情を造詣しています。
八幡塚古墳では人物や動物の形をしたはにわが50体以上出土しました。
王が行ったさまざまな儀式の場面をはにわで再現しています。
なかには、猪狩り・鵜飼や力士の姿もあります。
「上毛野はにわの里公園」の行き帰りには、こちらに立ち寄ってみては?
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王が眠る古墳を守る「円筒はにわ」
延々と列をなす「円筒はにわ」。その数は6,000本と推定されています。
円筒はにわは、古墳を悪霊から守るもの。外界と聖域をわける垣根だと考えられています。
市民参加のはにわづくりイベントで、つくられた円筒はにわ。
約10年ががりでつくられた6千本のはにわには、作った方の名前が彫ってありました。
後円部の頂上に古墳の埋葬施設があり、豪族が眠る大きな石棺が納められているところです。
それにしてもすごい数の円筒はにわですね!
こちらは「中島」とよばれている施設です。
八幡塚古墳には4つの中島があり、さまざまな祭祀のステージと考えられています。
本来聖域である古墳ですが、古墳の中枢部へ。いざ、探検!
古墳の後円部をのぼっていきます。
後円部の頂上に着きました。その高さ、8メートル。
この下に豪族が眠る石棺があります。
石棺展示室の階段を降りると、実物の石棺が目に飛び込んできます。
石棺は東西に置かれ、王の遺骸は頭を東に向け葬られたようです。
当時の習俗や来世観をうかがうことができます。石材は凝灰岩です。
ここから約10km以上離れた、観音山丘陵から切り出されていることも分かっています。
重たい石を運ぶだけでも一大イベント、古墳造りにたくさんの労力がかかっていることが実感できます。
保渡田古墳群で最初に造られた「二子山古墳」
八幡塚古墳の南西側に「二子山古墳」があります。
5世紀後半(第3四半期頃)に造られました。
古墳の堀は、毎年10月頃に30万本のコスモスが咲く、花畑として利用されています。
後円部頂上に実物大の石棺パネルがあります。
実物の石棺は、この下に保存されています。
高崎に“はにわ”が出現⁉「上毛野はにわの里公園」まとめ
公園内には古墳出土の埴輪等を展示した「かみつけの里博物館」があり、榛名山麓の古墳時代について学ぶことができます。
ほかにも、「群馬県立土屋文明記念文学館」など見どころいっぱいの歴史公園となっています。
ぜひ古代群馬の歴史を巡ってみてはいかがでしょうか。
「上毛野はにわの里公園」
住所:高崎市井出町1514
問い合わせ先:027-373-1211
(群馬支所産業課)
HP: http://www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2013122401080/
交通:・JR高崎駅からバスで30分
(群馬バスしんとう温泉・榛東村役場行・秋葉前下車)
・JR前橋駅からバスで30分
(関越交通バス土屋文明文学館行・かみつけの里博物館前下車)
・関越自動車道 前橋I.Cから車で15分