群馬の「浦島太郎龍宮伝説」伊勢崎市広瀬川のほとりにある「龍神宮」とは?
日本全国にはさまざまな竜宮伝説がありますが、群馬県伊勢崎市にも龍神宮があるのをご存知でしょうか?
内陸の群馬県、海がないのにカメを助けた浦島太郎伝説の地「龍神宮」。
伊勢崎市にある「龍神宮」を紹介します。
浦島太郎伝説の地、龍神宮
伊勢崎市宮子町を流れる一級河川広瀬川。そこにかかるのは竜宮橋。
広瀬川のほとりにあるサイクリングロードを進んでいくと龍神宮が見えてきます。
広瀬川の右岸河川敷にある境内は、サイクリングロードから階段を降りたところにあります。
鳥居をくぐり、参道を進むと祠があり、社殿が奉納されています。
社殿の右側には石碑「口々相承龍宮本記」があり、この地が龍神宮となった由来が原文のまま記されています。
平成6年に伊勢崎市宮子町龍神宮整備委員会・伊勢崎沢新名所観光推進委員会により石碑が建立されました。
奥に進むと目につくのが浦島太郎の石像。
平成6年7月に奉納されました。
浦島太郎石像の奥にはあのなじみのあるあの童謡と花の竜宮寺歌詞が!
竜宮橋を渡ると右側にラブリバー親水公園(龍宮公園・龍宮休憩所)もあり、市民に親しまれている憩いの場所となっています。
住所:群馬県伊勢崎市宮子町3003
伊勢崎竜宮伝説
龍神宮に遺されている 「口々相承龍宮本記」によると、履中天皇の時代、深い水が渦巻く淵にあった大きな岩窟がありました。
その場所で、高辺左大将家成が「龍神の正殿であるこの岩窟を粗末にしてはいけない」と美女から忠告を受けたそうです。
その後、高辺左大将家成が消え去ったことから、この場所が「龍宮」と呼ばれるようになったといわれています。
また雄略天皇時代には、龍宮姫という乙女が現れ、岩窟を産土神としてあがめるように岩城皇子に頼んだことにより、「龍宮」といわれるようになったともされています。
一方、こんな説もあります。
1547年(天文16年)に宮子の農家の隠居、阿感坊という人が誤って川に鉈を落としてしまい、取ろうと試みましたが、なかなか取れませんでした。
ついには、鉈が淵にはまってしまいました。
そこで、川をのぞき込んでみると底には御殿が。
そこから、娘が現れ「3日間だけ鉈を貸してほしい、乙姫様が気に入ってしまったので」と言ってきたのです。
そして阿感坊は3日間御殿でもてなしを受けることになったのです。
3日後、鉈を返してもらい、「誰にも龍宮の事を言ってはいけない」と強く念を押され、地上に戻りました。
その手には玉手箱、瑠璃玉そして観音像を持って。
地上に戻ると3日間ではなく3年間の時が流れていました。
それを聞きつけた役人が刀を突き付け、阿感坊を問い詰めました。
命の危険を感じた阿感坊が、仕方なく答えると、阿感坊は苦しんで亡くなってしまったのです。
これが伊勢崎浦島太郎伝説となり、この地に「龍宮神」が建立されたきっかけとなったとされています。
参考URL:http://www.isesaki.ne.jp/kankoukyoukai/densetsu.html
群馬県にある龍宮にちなんだ施設
伊勢崎市竜宮浄水場
龍神宮からほど近いところにある伊勢崎市の浄水場。
竜宮伝説にちなんで名づけられたのでしょうか。
平成28年5月には竜宮浄水場施設見学会など水に関するイベントが開催されています。
麺屋浦島太郎
伊勢崎市にあるラーメン屋さん。煮干しのラーメンが人気。
浦島伝説にちなんで名づけられた店名なのでしょうか。
公式X(旧Twitter):https://twitter.com/menya_urashima
吹割の滝
沼田市利根町にある群馬県内で有名な滝。
滝つぼが竜宮城につながっているという伝説があります。
アクセス:沼田インターより120号を車で1時間
あわせて読みたい。
幻の湯龍宮のある四万たむら
新湯川のほとりにある混浴野天風呂のある温泉旅館。
川の水量が増えると温泉が水中に隠れてしまう事から「幻の湯竜宮」と名付けられた露天風呂がある温泉旅館です。
龍ノ宮神社
高崎市箕郷町下芝集会場の隣に立つ神社。
竜宮伝説があるかは不明だが道祖神様が祭られており、龍の名がつく神社の一つです。
住所:群馬県高崎市箕郷町下芝277
電話:0279-64-2111
このように海がない県である群馬には、様々な龍宮にちなんだ施設や神社や旅館があるのです。
まとめ
群馬は伊勢崎の龍宮伝説いかがでしたか?
伊勢崎の龍神宮には懐かしい浦島太郎の歌碑や亀に乗った浦島太郎像などがありノスタルジックな時間が流れます。
河川敷のサイクリングロードを散歩しながら竜宮伝説に身をゆだね、のんびりとした時間を過ごしてみるのもいいのでは!
春には境内の桜が見ごろを迎えお花見も楽しめます。