七福神、えびす前橋市富士見町にある『珊瑚寺』の七不思議!
群馬県前橋市富士見町の道の駅ふじみ近くにある「珊瑚寺」には
七不思議があるといわれています。
子育て地蔵で有名な珊瑚寺の七不思議に迫ります。
珊瑚寺とは
807年に日光山を開いた勝道上人により、作られた天台宗のお寺です。
鎌倉初期に梶原影時の愛人とおわれた女性が尼となり、
父子の鎮魂を行うために移り住みました。
そして、尼寺として世に広まったといわれています。
恵比寿尊天上州七福神の霊場にもなっている珊瑚寺は商売繁盛、
豊漁繁栄の神様として信仰されています。
子育て地蔵尊の参道を進んでいくと弁天堂があります。
現在の弁天堂は、2010年に再建されました。
弁天堂の前を通り、山門をくぐった本堂本尊の前には
「己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり」という木の板が。
さらに本堂を右手に、そして左手に進むと地蔵堂が現れます。
1190年~1198年建久年間に作られましたが、
一度は戦によって消失してしまいました。
江戸時代には前橋藩が祈願所としていました。
現在の地蔵堂は1754年に建立されました。
見事な彫刻で子育て地蔵として有名で
初詣や七五三などには参拝客でにぎわいます。
恵比寿尊天・子育地蔵尊といった御朱印もいただけますよ。
珊瑚寺七不思議のはじまりです
乳房の銀杏
地蔵堂手前千仏洞の近くにある「乳房の銀杏」。
乳飲み子に母乳をあげたくても、
母乳が出ない産後の女性がこの木の枝で作った箸を使って
食事をすると母乳の出がよくなったという伝説があります。
このため乳房の銀杏と呼ばれるようになりました。
鏡池
さらに地蔵堂に近づいていくと「鏡池」が見えてきます。
本堂右側にありますが、鏡池はどんなに日照りでも、
どんなに大雨が降っても、
その池の水の量は変わらないといわれている不思議な池なのです。
赤面観音
その「鏡池」の中心に祀られている「赤面観音」。
願いを一心に込めながらお顔に池の水を掛け、
お顔が赤くなるとその願いがかなうと言い伝えられています。
涙の梅
本尊の右手奥に進むと「涙の梅」が出現します。
正治の時代、景時代の妾だった女性が
「頼朝と景時父子の霊を勝道上人開山の寺で供養せよ」
という言い伝えによって珊瑚寺にたどり付き、二人の霊を鎮魂しました。
その際に女性が使っていた梅の杖をさしたことで、
この梅の木が根付いたといわれています。
その時月の澄んだ晩に和尚が根元にある座禅石の上で
禅を行っていると、その姿に威服した梅の木から露が滴り落ちました。
これをきっかけに涙の梅と呼ばれるようになったのです。
念仏を唱えながら金周りを3周すると、
涙のような露が滴るといわれています。
穴薬師
地蔵堂に向かって左手にある樫の根元の洞窟の中にいらっしゃる
薬師像は、弘法大師によって作られたといわれています。
もともとは、石穴の中に祀られていましたが、
薬師像をどこへ移しても、
その晩のうちに必ずこの石穴の中に戻ってしまうのです。
それが穴薬師と呼ばれるようになったいきさつです。
不動の滝
穴薬師をさらに奥に進むと不動の滝が現れます。
昔、石井村の三代吉と呼ばれる男性が夜に不動様のお告げで
「珊瑚寺に滝を作るべし」という夢を見またそうです。
その男性は信仰深かったので、
さっそく工事をはじめましたが、工事は難航。
途方に暮れていると不動様が急にどこからともなく現れて、
いとも簡単に滝を作り上げたのだとか。
臥牛石
参道入口にある大きな石は臥牛石と呼ばれています。
人間が石に向かい本気でお願いをすると、
石は牛に姿を変えて願った人の代わりに
長野の善光寺へお参りに行ってくれたといわれています。
珊瑚寺の主な年間行事
1月:初詣
5月:八十八夜・稲荷祈願大祭(稲荷堂)
11月:七伍さん祈願祭(地蔵堂)
12月:大晦日(除夜の鐘)
珊瑚寺に立ち寄った際には、こちらもオススメ。
⇒ 幻の「片原まんじゅう」が20年のときを経て164年の伝統が前橋で復活
珊瑚寺へのアクセス
住所:群馬県前橋市富士見町石井1227
電話:027-288-3503
世界の名犬牧場から、
車で5分ぐらいのところにあります。
珊瑚寺まとめ
国道353線上にある天台宗石井山三光院珊瑚寺の七不思議いかがでしたか?
普段も参拝客が見られますが、
七五三や除夜の鐘そして初詣などには地域の人達でにぎわいます。
参道と地蔵参道の間には心字池があり赤い橋
そして心字池大改修の碑も設置されています。
前橋市富士見町の上州七福神恵比寿尊天霊場、
東国花の寺百ヶ寺第三十八番にもなっており、
ふる里関東路百八地蔵尊霊場巡りでは三十五番にもなっています。
非日常的な珊瑚寺の七不思議を地蔵尊とともに
めぐってみてはいかがでしょうか!