糸井重里|コピーライター・作詞家がほぼ日刊イトイ新聞を創刊、会社社長になったワケ
日本のコピーライターとして数々の名言・キャッチコピーを生み出している糸井重里さん。
その活動は、エッセイスト、作詞家、タレント、雑誌編集長、ゲーム制作など、多岐に渡って活躍されています。
また、通称「ほぼ日」と呼ばれるWebサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を創刊し、現在「株式会社ほぼ日」の代表取締役を務めています。
販売グッズ「ほぼ日手帳」は看板商品となり、2018年には78万部を売り上げました。
手帳をはじめ、カレンダーやポーチなど、オリジナリティあふれるグッズが全国のユーザーに愛され続けています。
今回は、そんな糸井重里さんのX(旧ツイッター)やインスタグラムを紹介しながら、経歴や近況、今後の活動など、その魅力に迫ります。
【糸井重里】さんのプロフィール
へっへっへ。スーツに見える作業着が届いたので、さっそく試着的のことをしてみたぜ。https://t.co/x2gIuTFQb0 pic.twitter.com/sDUxSwB10W
— 糸井 重里 (@itoi_shigesato) June 19, 2018
さまざまなメディアでマルチに活躍されている糸井重里さんは、現在71歳(2020年10月現在)。
子供のころから漫画が好きで、高校時代の夢は漫画家になることだったそうです。一方でバンド活動にも興味があり、ピアノやオルガンのセールスマンの下請けとなってバンド資金を稼いだというエピソードも。
高校時代はバンカラを気取って、1本歯の下駄で通学していたという話もあります。
バス釣りとモノポリーが趣味で、釣りの著書が雑誌に連載されたり、モノポリー協会の会長も務めています。
また、プロ野球・読売ジャイアンツのファンとしても有名です。
生年月日:1948年11月10日
血液型:A型
身長:174cm
職業:コピーライター、エッセイスト、タレント、作詞家
所属:株式会社ほぼ日(代表取締役)
出身地:群馬県前橋市
出身校:群馬県立前橋高等学校
キャッチフレーズ:「カッコイイとは、こういうことさ。」(映画「紅の豚」コピーより)
経歴|トトロに出てくるあの声優さんだった
これは、きょうのお昼過ぎのわたし。この展覧会、後世に語り継がれると思うわ。TOBICHIにてよ。 pic.twitter.com/I9AYLcCnEB
— 糸井 重里 (@itoi_shigesato) November 2, 2019
糸井重里さんは知人の薦めでコピーライター養成講座に通い、1968年からコピーライターとして歩み始めます。
1973年、所属事務所の倒産でフリーランスに転身。
漫画雑誌「ガロ」の編集者を介して、漫画や絵本の原作も制作しました。
1979年には歌手・沢田研二さんの「TOKIO」の作詞を担当。
1982年から3年に渡ってNHKの若者向け番組「YOU」の司会を担当するなど、活動の場を広げていきます。
1988年には映画「となりのトトロ」で、サツキとメイのお父さんである草壁タツオの声優を担当しました。
同映画の「このへんないきものは、まだ日本にいるのです。たぶん。」というコピーは糸井さんの作品です。
さらにはゲームソフトも手掛けていきます。
バス釣り好きから、1997年に釣りシミュレーションゲーム「糸井重里のバス釣りNo.1」を制作・監修しました。
家族・交友関係
ブイちゃん、今年も京都の桜に間に合ったよ。 pic.twitter.com/DjElhO4TFL
— 糸井 重里 (@itoi_shigesato) April 7, 2018
糸井重里さんには1度離婚歴があり、女優の樋口可南子さんと再婚しています。
また、池田あんださんという、糸井さんと前妻との間に生まれた娘さんもいます。
お2人とも、糸井さん主宰のWebサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」にたびたび登場。
糸井さんが樋口さんの著書にアドバイスしたり、あんださんが糸井さんに対する思いを記事にするなど、夫婦・親子ともに良好な関係にあるようです。
ジャック・ラッセル・テリアの愛犬「ブイコ」(Bouico)もX(旧ツイッター)によく登場し、糸井家の大切な家族の一員です。
ほぼ日手帳はなぜ生まれた?
ほぼ日手帳2021全ラインナップ、本日公開です!https://t.co/Dkii7FeoAe
大変お待たせしました。どうぞひとつひとつ、じっくりご覧ください。(手帳チーム) pic.twitter.com/P6YAbdiuN0— ほぼ日手帳公式📖 2021年版、発売中 (@hobonichi_techo) August 25, 2020
糸井重里さんが最初の個人事務所を設立し、通称「ほぼ日」と呼ばれる「ほぼ日刊イトイ新聞」を始めたきっかけを紹介します。
1979年、当時フリーランスだった糸井さんは「有限会社東京糸井重里事務所」を設立。
さまざまな出版社での特集や読者投稿記事ページの担当、西武百貨店などのキャッチコピー、テレビの司会やゲーム制作など、多方面で脚光を浴びていきます。
そんな中、糸井さんはホームページに可能性を見出し、みんなの集まる「場」を作りたいと思うようになったそうです。
そこで、ゲーム制作で関わった任天堂の岩田聡さんに協力をお願いし、1998年6月6日にWebサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を創刊しました。
ほぼ日刊イトイ新聞
ほぼ日刊イトイ新聞は、著名人やクリエイターの連載、有名人との対談、オリジナルグッズの販売などが主なコンテンツです。
糸井さんご自身もコラムや対談に参加していて、コラム「今日のダーリン」は創刊以来1日も休まずに書き続けています。
日刊では精神的にプレッシャーになるかもということから「ほぼ日刊」と名付けられたそうですが、偉業ですね!
糸井さんが写真を愛好することから、写真家の幡野広志さんやリコー社員の野口さんなど、写真に関わる人たちへのインタビューや対談も数多くあります。
2016年に会社名を糸井重里事務所から「株式会社ほぼ日」へと改称し、活動・社名ともに「ほぼ日」となりました。
ユーザーや製造に関わる会社の期待などから、ほぼ日はすでに「趣味」では終われないほど事業として大きくなっていたので、今後も存続していくための決断だったそうです。
ほぼ日手帳が人気のワケ
「ほぼ日手帳」は、2001年に初めて販売されました。
そのきっかけは、99年に「ほぼ日Tシャツ」を制作したことから始まります。
もともとTシャツは、ほぼ日編集部のスタッフ用に作られたものでした。
その延長で「生徒手帳が欲しい」という意見が出て、後のほぼ日手帳につながったそうです。
誕生からもうすぐ20年を迎えるほぼ日手帳シリーズ。
発売以来ユーザーのさまざまな意見を取り入れて、毎年改良を重ねています。
1日1ページの形式に、180度開く製本、丈夫で書きやすい仕様が大きな特徴です。
買った人が自由に書き込み、1年かけて自分だけの本を育てていくようなところが、多くの人に支持されています。
ほぼ日手帳2021年版はすでに発売していて、本体価格2,200円(税込)のスタンダードな手帳本体からさまざまなタイプが購入可能です。
Amazonほぼ日手帳ページ:https://www.amazon.co.jp/
MOTHER(マザー)
MOTHER(マザー)は糸井重里さんが企画、設定、全シナリオを監修した、任天堂発売のロールプレイングゲームです。
架空でありながらもアメリカに似た現代的な世界を舞台に、主人公と仲間たちが各地で起こるざまざまな怪奇現象を解き明かすために冒険していきます。
世界観や独特なセリフ、個性豊かなキャラクターやシナリオなど、今もなお多くのゲームファンに愛されています。
全3作あるシリーズはすべて「家族」をテーマとし、3作目のMOTHER3では壮大な家族の愛の物語が繰り広げられます。
MOTHER1+2(GAMEBOY ADVANCE):https://www.amazon.co.jp/
MOTHER2(SUPER FAMICOM):https://www.amazon.co.jp/
MOTHER3(GAMEBOY ADVANCE):https://www.amazon.co.jp/
こんな商品も?アプリ・カレンダー
ほぼ日で手帳以外に人気の商品が、カレンダーとアプリ「ドコノコ」。
「ほぼ日ホワイトボードカレンダー」は、ホワイトボードを活かした書いては消せるカレンダーです。
カレンダーに書き込んだ予定は変わるかもしれないという着眼点から、2005年に誕生。
かつてほぼ日には無料の壁紙がダウンロードできるコンテンツがあり、壁紙にカレンダー機能をつけられました(現在更新終了)。
これらが商品開発に活かされたのかもしれないですね。
「ドコノコ」は犬猫の写真にコメントをつけて投稿するSNSアプリです。
フォローをすれば他の人の投稿も楽しめるので、犬猫と人、人同士が仲良くなれますし、成長記録をつけるように楽しめます。
名言・キャッチコピー
コピーライターとして数々のキャッチコピーや名言を残している糸井重里さん。
スタジオジブリ作品や「新潮文庫の100冊」に使用されたキャッチコピーなど、いくつか紹介します。
「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。」(映画「魔女の宅急便」)
「生きろ。」(映画「もののけ姫」)
「インテリげんちゃんの、夏やすみ。」(新潮社・新潮文庫)
「少年少女をやめた夏。」(同上)
「十年後の夏、また泣いた。」(同上)
「おいしい生活。」(西武百貨店)
「くうねるあそぶ。」(日産自動車・セフィーロ)
「サラリーマンという仕事はありません。」(セゾングループ求人広告)
言葉の選び方や組み合わせ、響きなど、巧みに混ざり合った一言に多くの人が感銘を受けています。
遊び心を大切にしている糸井さんならではのコピーは、心がくすぐられますね。
SNS
糸井重里さんは、ご自身でX(旧ツイッター)とインスタグラムのアカウントを持っています。
糸井さんやほぼ日の情報をいち早く知りたい人は、SNSでフォローすることをおすすめしますよ。
X(旧ツイッター)
中尊寺。松尾芭蕉さんと。 pic.twitter.com/cXxeJR3eU9
— 糸井 重里 (@itoi_shigesato) March 10, 2018
X(旧ツイッター)では、ほぼ日に関する情報のほか、ご自身の日々の出来事や言葉遊びもよく発信しています。
また、時事的な内容にふれることもある糸井重里さん。
映画「君の名は。」や新型コロナウイルスに関連する発言は、SNS上で話題となりました。
糸井重里さんのX(旧ツイッター)はフォロワー数が230万人もいます!(2020年10月現在)
反響の大きさ、フォロワー数の多さなど、みなさんの関心の高さがうかがえますね。
糸井重里Twitter:https://twitter.com/itoi_shigesato
インスタ
©hhttps://www.instagram.com/p/vV7ZRYg4PE/
インスタにも、ほぼ日の公式アカウントの他、個人のアカウントも開設し投稿しています。
「darling1101」というアカウント名で、糸井重里さんのお名前では見つけられないので、知らない人が多いかもしれませんね。
2014年11月の開設で10件ほど投稿していますが、直近の更新はないようです。
糸井さんの今は亡き愛犬「ブイヨン」ちゃんの写真が中心です。
時折ブイちゃんのつぶやきが添えられていて、糸井さんらしい遊び心が感じられます。
糸井重里Instagram:https://www.instagram.com/darling1101/
今後の予定
いや、そこまでちいさいカメラというわけでもなかったかな。 pic.twitter.com/Fvs52PsFmP
— 糸井 重里 (@itoi_shigesato) September 21, 2018
糸井重里さんは2019年に出演したテレビ番組で、もう1度作詞家デビューしたいと話しています。自分が作詞した曲を歌手が現在も歌ってくれることに、「歌っていいな」と感じたそうです。
これまで沢田研二さんの「TOKIO」のほか、忌野清志郎さんの「パパの歌」や矢野顕子さんの「夢のヒヨコ」などの作詞を手掛けた糸井さん。
「いい歌ができたんだよって言ってみたい」と語っており、これからの作詞家としての活動にも注目したいですね。
ほぼ日刊イトイ新聞:https://www.1101.com/home.html
まとめ
これは、最近の幡野広志さんに撮ってもらった写真だよ。 pic.twitter.com/heJJW2CfnE
— 糸井 重里 (@itoi_shigesato) July 22, 2018
ご自身がさまざまな分野で活躍するとともに、株式会社ほぼ日としても多くのクリエイターと企業、ユーザーとを結ぶ機会を提供し続けている糸井重里さん。
企業としてのますますの発展、そして糸井さんの新たな活動や作品に期待したいですね。
※情報は記事作成当時のものです