上小塙稲荷山古墳|墳頂に立派な神社がある緑に包まれた神秘的なスポット。古くから伝わる伝説も
高崎市上小塙町にある上小塙稲荷山古墳(かみこばないなりやまこふん)。
なんと古墳の頂上に立派な神社がある神秘的なスポット。
なぜ?その疑問に答えてくれるような伝説がこの古墳にはあります!
いったいどんな古墳でどのような伝説があるのでしょうか?
上小塙稲荷山古墳をご紹介しましょう。
墳頂には烏子稲荷神社が鎮座する上小塙稲荷山古墳。市の史跡に指定
こちらが上小塙稲荷古墳。住宅地の中こんもり小山になっています。
鬱蒼とした木々に包まれた古墳の上には烏子稲荷(すないごいなり)神社が建てられています。
社殿の裏には大きな石で築かれた石室があり、いつの頃からか、この穴は都に通じているとか、白狐(びゃっこ)が住んでいるなどと言われ、稲荷信仰の対象となっていました。
古墳の形や大きさ 、出土品
のどかな住宅と田園地帯にある東国文化を代表する上小塙稲荷古墳からは様々な土器も出土され立派な石室もあります。
古墳は直径50mの円墳で6世紀前半に造られたと推定されています。
構造を見ると、2段築造で、1段目が異常に高く、通常よりも高い位置に横穴式石室があり、しかも北北西に開口するなど極めて珍しい特徴を持っています。
また、社宝として須恵器類が保管されていますが、これらも上小塙稲荷古墳の出土と考えられています。
出土品は烏子稲荷神社の社宝として大切に保管されています。
珍しい形式で大切にされてきた石室
石室へのアクセスや言い伝えをご紹介しましょう。
神社裏参道から石室へアクセス
上小塙稲荷古墳の石室をご紹介しましょう。
拝殿と右側の稲荷神社の間の裏参道を下っていくと石室がみられます。
こちらが石室、鉄の扉には鍵がかけられています。
隣には古墳の看板があり、石室について説明が書かれています。
2段築造の上段部に天然石を用いた横穴式石室が築かれ、内部から出土された須恵器などから、この石室が造られた年代が推測されることとなりました。
入り口が北北西を向き、高い位置に存在するとても珍しい特徴があります。
古墳にまつわる伝説とは?
大きな石室を持つ上小塙稲荷山古墳。
いつの頃からかこの穴には白狐が住んでいるとか、都に通じている、といった伝説が語り継がれてきました。
これが稲荷信仰の対象となり、石室が大切に保存されてきたといわれています。
小塙稲荷山古墳スポット情報
電話番号:027-321-1292(問合せ先:高崎市文化財保護課)
駐車場:あり(無料・烏子稲荷神社の駐車場利用可。10台程度)
アクセス:
車 関越自動車道 吉岡スマートICより約5分
電車 上越線群馬総社駅下車タクシー約15分
まとめ
高い位置に石室を持つ2段築造の上小塙稲荷山古墳。
墳頂に烏子稲荷神社が鎮座しているとても珍しい古墳です。
多数の出土品が発掘され烏子稲荷神社に社宝として奉納されています。
直径50m、6世紀前半に造られ伝説とともに古くから大切にされてきた古墳。
神社とともに古代群馬の神秘とロマンを感じに足を運んでみてくださいね。
※情報は取材当時のものです