個性あふれる群馬の「ご当地まんじゅう」!太田・桐生・伊勢崎のまんじゅう食べ比べ!
群馬で「まんじゅう」といえば、最初に思い浮かぶのは「焼きまんじゅう」。
フカフカの生地に甘じょっぱいみそだれ。言わずと知れた群馬県民のソウルフードです。
次は「温泉まんじゅう」。
草津温泉、伊香保温泉、四万温泉……群馬県には山間部を中心に温泉の名所が数多くあり、温泉まんじゅうも有名です。それだけではありません。
群馬県には、地元民に愛される個性的なまんじゅうが数多く存在するのです。
今回は太田市、桐生市、伊勢崎市から、焼きまんじゅうでも温泉まんじゅうでもない、各地を代表する群馬の 「まんじゅう」をご紹介します!
笹屋本店の「義貞酒まんじゅう」(太田市)
創業285年を迎えた「笹谷本店」。
およそ40年前からつくられている看板商品が「義貞酒まんじゅう(粒あん/こしあん 各\110税込)」です。
合成添加物を一切使わず、素材はすべて国産。
子どもからお年寄りまで安心して食べられると評判で、近所の保育園のおやつにも選ばれています。
酒まんじゅうの「酒」とは、お酒が入っているわけではなく、うるち米を発酵させた酒種を使用することから名づけられているんですよ。
平べったい円形の素朴なおまんじゅう。
生地の表面はツヤツヤ。
中は焼きまんじゅうの生地のようにフカフカしています。
しかし食べてみると、モチっとした蒸しパンのような食感。
生地の糀(こうじ)の香りと適度な甘さのあんこがよく合います。
「義貞酒まんじゅう」の生地は、発酵させたうるち米をベースにごはんや米糀を加え、さらに1週間ほど発酵させた「元種」を使用しています。
菌を利用して生地を膨らませる工程は、天然酵母パンの工程と一緒。
つまり、無添加・無着色の天然酵母まんじゅうというわけですね。
そのまま食べるなら当日がいちばんおいしくいただけます。
日数が経って固くなってしまった場合は、付属の「義貞酒まんじゅうの栞(しおり)」のユニークな調理法をお試しあれ!
蒸すのはもちろん、揚げまんじゅうにしてもよし、トーストしてもよし。
いろいろな食べ方が楽しめるまんじゅうです。
【笹屋本店】
所在地:太田市尾島町455-1
電話番号:0276-52-0245
営業時間:9:00~19:00
定休日:月曜日
群馬ならではの焼きまんじゅうもオススメ!
藤掛屋の「栗まんじゅう」(桐生市)
「藤掛屋」は70年続く地元の老舗。
商品は「栗まんじゅう(\90税込)」と「かすてらまんじゅう(\95税込)」の2種類で、多いときは1日に1,000個以上売れるという盛況ぶりです。
手土産にぴったりと、市外からも多くのお客さんが足を運びます。
「栗まんじゅう」といっても、栗は入っていません。
栗の形をしていることが名前の由来です。
70年前は終戦直後で物が手に入りにくい時代だったため、なるべく少ない材料でおいしいお菓子がつくれるよう、シンプルなつぶあんのまんじゅう1種類で創業しました。
初代が東京のかっぱ橋で栗の金型を見かけ、ピン!ときたことから、栗の形に決まったそう。
コロンとしたフォルムがかわいいシンプルな「栗まんじゅう(左)」と、生地に卵を使いちょっとよそいきの顔をした「かすてらまんじゅう(右)」。
薄皮の中にはホクホクしたあんこがぎっしり!
甘すぎないのでしつこくなく、見た目よりもあっさりといただけます。
ついつい2個目に手が伸びてしまうおいしさと大きさ。
「かすてらまんじゅう」は生地自体も甘いので、甘党にはたまりません!
小豆はすべて北海道産にこだわり、あんこはその日の朝に炊いたものだけを使っています。
材料選びに妥協せず、昔ながらの製法でつくられる「栗まんじゅう」。
昔も今も変わらないほっとするおいしさが、人気の秘訣です。
【藤掛屋】
所在地:桐生市錦町2丁目5-2
電話番号:0277-45-0630
営業時間:11:00~あんこ終了まで
定休日:火曜日
※あんこのみも販売しています
(1kg \1,300。500gから販売)
親玉本店の「親玉まんじゅう」(伊勢崎市)
親玉本店の創業は大正2年。
誕生から100年を越えた「親玉まんじゅう(\80税込)」は、白(つぶあん)と黒(こしあん)のコントラストがきれいで、ふたつセットで買いたくなってしまいます。
北海道産の小豆でつくる自家製のあんこは甘味が強め。つぶあんはあっさりとした白い生地によく合います。こしあんはなめらかで、黒い生地の黒糖の風味とぴったり。
他にも「味噌まんじゅう(\100税込、写真右下)」や「黒胡麻まんじゅう(\100税込、写真左)」、季節のまんじゅう(写真右上。
取材時は「かぼちゃまんじゅう」\100税込)など、全部で9種類のまんじゅうが並んでいました。
皮だけでなく餡もそれぞれ味が違いますから、詰め合せてお土産にしても喜ばれそうですね。
上毛かるたに「銘仙織り出す伊勢崎市」とあるように、伊勢崎はモダン柄で人気の銘仙着物の産地。
創業時は近隣に織物組合があったため、各地から買い付けの人々が集まり、にぎわいました。
訪問の手土産や家族へのお土産に、親玉まんじゅうを買い求めた人々が目に浮かぶようですね。
【親玉本店】
所在地:伊勢崎市本町1-16
電話番号:0270-25-0467
営業時間:9:30~18:00
定休日:月曜日
まとめ
地元の人々に長く愛される、太田・桐生・伊勢崎のまんじゅう。
皮にも餡にもそれぞれに個性があり、甲乙つけがたいおいしさでした。
共通するのは、どのお店も味や素材にこだわりがあり、誇りをもってつくっていること。
近くにお寄りの際は、ぜひ味わってみてくださいね。