【FP監修】子育ての費用って総額いくら?子供1人あたりにかかる費用をシミュレーション!
子ども一人あたりにかかる子育て費用は、総額で3,000万円から4,000万円とも言われています。
ただ漠然とこの金額を見ても、実際にはいつ頃にどれぐらいの金額がかかるのか、はっきりと分かりませんよね。
子どものためにしっかりと準備してあげるためには、「年齢ごとに具体的にいくら費用がかかって来るのか。」について把握しておくことが大切です。
そこで今回の記事では、1人あたりの子育てにかかる費用の具体的な内訳と、年齢ごとにかかる金額についてシミュレーションしてみました。
子どもが成人するまで、または大学を卒業するまで、どのようなマネープランを立てる必要があるのかについて、FP(ファイナンシャルプランナー)がお伝えします。
【この記事の監修】
年間100世帯の面談経験を元に、個人のコンサルティングやweb上での相談サービスに加え、お金の専門家として様々な情報サイトで執筆を手掛ける。
保険のみならず、年金や社会保険、資産運用や老後資金など幅広い知識で家計にベストなアドバイスを行うFPとして人気が高い。
FP2級・AFP 資格保有
内閣府が定める子育て費用の内訳
子育て費用のシミュレーションに入る前に、そもそも育児にかかる費用にはどういったものがあるのか見てみましょう。
「子育て費用」とは主に「教育費」と「養育費」に分類され、それぞれに細かな内訳があります。
以下の表は、内閣府が定める子育て費用の内訳です。
教育費 | 養育費 |
・学校教育費 ・学校外教育費 (学習塾や家庭内教育で使用する書籍等) ・学校外活動費 (スポーツや習い事等) | ・衣類・服飾雑貨費 ・食費 ・生活用品費 ・医療費 ・保育費 ・子供の携帯電話料金 ・おこづかい ・お祝い行事関係費 ・子供のための預貯金・保険 ・レジャー・旅行費 |
0歳から中学卒業までにかかる養育費
ではここで、出産してからこどもが中学を卒業するまでどれぐらいの養育費がかかるのか見てみましょう。
まず出産に必要な費用については、公益社団法人国民健康保険中央会が調査した、正常分娩の場合出産費用の平均額が50万5,759円となっています。
補助金として「出産育児一時金」を受け取ることができるので、その金額(42万円)を差し引くと、実質8万5,759円が出産費用の平均額となります。
この他に、検査費用やマタニティ用品、出産準備用品なども用意する必要があるため、出産だけでも総額で約30万円〜50万円はかかってきます。
次に、出産後0歳から中学卒業までにかかる費用の平均は以下の通りです。
就学区分 | 年間 | 月々 | |
未就学児 (0~5歳) | 未就学児 | 780,435円 | 約65,000円 |
保育園 幼稚園児 | 837,140円 | 約69,750円 | |
小学生 | 1,048,299円 | 約87,360円 | |
中学生 | 1,281,458円 | 約106,790円 |
※内閣府による「平成21年インターネットによる子育て費用に関する調査」を元に、「学校教育費」を除いた費用
このグラフを見ればわかるように、年齢が上がるほど食費が多くなっていきます。
また、小学生から少しずつ塾や習い事などの学校外活動費が増えていくのも分かりますね。
また0歳ではオムツや衣服などの生活用品にお金がかかるため、未就園児の「生活用品費」が一番多い結果となっています。
高校に上がると学校教育費や学校外活動費がかなり増えてきますが、その他の養育費に関しては中学生の頃から大幅に増えるということは無いようです。
0歳から22歳までの養育費は総額1600万円以上
AIU保険会社が発表した『現代子育て経済考』には、0歳から22歳までにかかる子ども1人あたりの「養育費」は、総額で1640万円と記載されています。
これは「学校教育費」を除いた金額です。
22年間の養育費の各内訳ごとの費用は以下の通りです。
※AIU保険会社『現代子育て経済考』を元に作成
つまり、この金額にプラスアルファで「学校教育費」がかかってくることになります。
学校教育費を年齢(就学)別にシミュレーション
ではここから、子育て費用の中でも多くを占める「学校教育費」に関して、シミュレーションを見ていきましょう。
保育園に関しては親の収入によって変わってくるので、今回は幼稚園から大学までの教育費を紹介します。
幼稚園でかかる教育費
公立幼稚園 | 私立幼稚園 | |||
費用 | 年間平均 | 3年総額 | 年間平均 | 3年総額 |
学校教育費 | 無料 | 無料 | 1,378円 | 4,134円 |
学校給食費 | 19,014円 | 57,042円 | 30,880円 | 92,640円 |
学校外活動費 | 83,895円 | 261,685円 | 165,658円 | 496,974円 |
学習費総額 | 102,919円 | 318,727円 | 197,916円 | 593,748円 |
出典:「文部科学省平成30年度子供の学習費調査の結果」を元に、2019年10月より開始された「幼児教育、保育の無償化制度」を踏まえて算出
「学校教育費」は主に授業料のことで、「学校外活動費」は、学習塾に通う費用や水泳やピアノなどの習い事に使う費用のことです。
2019年10月より開始された「幼児教育、保育の無償化」制度のおかげで、幼稚園の利用料が無料となりました。
ただし補助金額の上限が27,500円となっているため、私立幼稚園の場合はそれ以上の利用料に関しては、自己負担となります。
公立幼稚園と私立幼稚園の教育費で大きく違ってくるのは学校外活動費で、約2倍の開きがあります。
私立幼稚園に通う子供の方が教育熱心な家庭が多い傾向もあって、塾や習い事などに多くの費用がかかっています。
小学校でかかる教育費
公立小学校 | 私立小学校 | |||
費用 | 年間平均 | 6年間の合計 | 年間平均 | 6年間の合計 |
学校教育費 | 63,102円 | 378,612円 | 904,164円 | 5,424,984円 |
学校給食費 | 43,728円 | 262,368円 | 47,638円 | 285,828円 |
学校外活動費 | 214,451円 | 1,286,706円 | 646,889円 | 3,881,334円 |
学習費総額 | 321,281円 | 1,927,686円 | 1,598,691円 | 9,592,146円 |
私立小学校の学習費総額の年間平均は公立小学校の約5倍の費用がかかっていて、6年間で約1000万円という結果が出ています。
学校教育費もさることながら、幼稚園と同じく、私立小学校に通うこどもは学校外活動費も多いですね。
中学校でかかる教育費
公立中学校 | 私立中学校 | |||
費用 | 年間平均 | 3年間の合計 | 年間平均 | 3年間の合計 |
学校教育費 | 138,961円 | 416,883円 | 1,071,438円 | 3,214,314円 |
学校給食費 | 42,945円 | 128,835円 | 3,731円 | 11,193円 |
学校外活動費 | 306,491円 | 919,473円 | 331,264円 | 993,792円 |
学習費総額 | 488,397円 | 1,465,191円 | 1,406,433円 | 4,219,299円 |
公立中学と私立中学では、学校教育費に約8倍の開きがあります。
私立中学校では、毎日給食が出ないケースがほとんどなので、給食費の代わりに家庭での食費がプラスされることになります。
中学から部活が始まったり高校受験を控えているのもあって、学校外活動費は公立も私立も大きな違いはありません。
高校でかかる教育費
公立高校(全日制) | 私立高校(全日制) | |||
費用 | 年間平均 | 3年間の合計 | 年間平均 | 3年間の合計 |
学校教育費 | 280,487円 | 841,461円 | 719,051円 | 2,157,153円 |
学校外活動費 | 176,893円 | 530,679円 | 250,860円 | 752,580円 |
学習費総額 | 457,380円 | 1,372,140円 | 969,911円 | 2,909,733円 |
公立の場合は、中学生の頃と学習総額費があまり変わることなく、3年間で約140万円前後となっています。
私立の場合は、中学より高校の方が費用が減っています。
また中学の頃に比べ、受験のためなどでスポーツや芸術関連の習い事などが減って、学校外活動費が少なくなるようです。
大学でかかる教育費
国公立大学 | 私立大学(文系) | |
入学金 | 282,000円 | 249,985円 |
1年間の授業料 | 535,800円 | 904,146円 |
4年間の授業料 | 2,143,200円 | 3,616,584円 |
施設設備費 | – | 727.608円 |
合計 | 2,425,200円 | 4,594,177円 |
※文部科学省の調査結果より抜粋
国公立大学に進学した場合は、文系でも理系でも納める学費は殆ど変わらず、4年間で約250万円。
医学部の場合は6年間のため、ここに授業料2年分を足した約350万円となります。
私立大学の場合は、理系の場合上記の金額にさらに施設設備が多くかかってきますし、医学部になると学校によって差がありますが、6年間で約2000万円から4000万円の学費がかかります。
幼稚園から大学卒業までにかかる教育費
最後に、小学校から大学まですべて公立で通った場合の総額と
すべて私立で通った場合の総額を比較してみましょう。大学は私立文系に通った場合とします。
費用総額 | 公立 | 私立 |
小学校 | 1,927,686円 | 9,592,146円 |
中学校 | 1,465,191円 | 2,909,733円 |
高校 | 1,372,140円 | 3,616,584円 |
大学 | 2,425,000円 | 4,594,177円 |
総額 | 7,190,017円 | 21,315,355円 |
そしてここに、冒頭で紹介した養育費の平均額である1600万円をプラスすると、子ども1人あたりかかる子育て費用は全て公立の場合で約2300万円、全て私立(文系)の場合で約3700万円となります。
もし私立大学で理系や医学部を選んだ場合は、5000万円から6000万円ほどかかると見込んでおいた方がいいでしょう。
子育て費用の貯金にはライフプランの設計が不可欠
上述したように、子育てにはやはりかなりのお金がかかります。
とくに大学進学を視野に入れている場合は、入学時にある程度まとまったお金が必要になってきます。
そのためには、とりあえず「ただ貯金する」という方法ではなく、早いうちからコツコツと計画的に貯金を増やしていかなくてはいけません。
「何年後にはいくら、そのさらに何年後にはいくら」といった明確なライフプランを立てて、それに合った効率的な貯金方法や投資、保険商品などを選んでいく必要があります。
長期的なライフプランはプロのFPと一緒に考えよう
しかしながら、自分1人で何十年後も先の計画を立てるのはなかなか難しく、効率的な貯蓄方法も分からない場合がほとんどです。
家庭の年収が300万円なのか、600万円なのか、収入の違いによってももちろん変わってきますし、子供の人数によっても変わってきます。
しっかりとしたライフプランを立てるためには、プロのファイナンシャルプランナー(FP)に相談して、一緒に考えてもらうことが一番です。
プロのFPに相談するには、本来であれば費用が発生しますが、保険相談窓口の無料相談を利用すれば、何度でも無料で相談を受けることができます。
「保険相談窓口」と言えど、相談したからといって必ず保険に加入しないといけないという訳ではありません。
またライフプラン以外にも、現在加入している保険が適正なのかどうかについても詳しく教えてくれますし、もし保険に加入した場合にはその後も定期的にしっかりと見直しやアフターフォローをしてくれます。
次に、FPの知識と経験が豊富なオススメの保険相談窓口を紹介します。
保険の相談窓口比較一覧
数ある保険相談窓口の中から主な会社についての特徴を一覧表にしましたので、参考にしてみてください。
商品名 | オススメ度 | 特 徴 | 取扱い 保険会社数 | 相談方法 | キャンペーン※ |
マネードクター | ★★★★★ | 全国に97拠点を展開し、経験豊富なFP在籍数がトップクラスの1000人以上を誇り、保険以外にもマネープランなど、あらゆる提案を行ってくれる | 27社 | 店舗 訪問 オンライン | 食品、日用品など(1000円前後) |
ほけんのぜんぶ | ★★★★★ | 全国に28拠点を展開。年間1万組以上の相談実績のある経験豊富な相談員はファイナンシャルプランナー資格取得率100%。保険相談以外にもマネープランなど、幅広い相談に対応可能 | 41社 | 電話 訪問 | 食品、日用品など(1000円前後) |
ゼクシィ 保険ショップ | ★★★★ | 新婚のカップル向けにライフプランを提案してくれる。 2020年10月時点での利用者が4.5万組を突破 | 24社 | 店舗 オンライン | なし |
みんなの生命保険 アドバイザー | ★★★ | 業界経歴10年を突破した老舗。 無理な勧誘などがあった際には「ストップコール」制度が利用できる | 民間の生命保険会社のほとんど | 訪問 オンライン | 黒毛和牛 |
ほけんガーデン プレミア | ★★★ | 担当プランナーの「人柄」と「経験」を最重視し、顧客に寄り添った提案が特徴 | 約10社 | 事務所 訪問 オンライン | ベビーフード、ベビー用品など(1500円前後) |
保険マンモス | ★★ | 全国で3500人以上のFPと提携し、累計35万人以上の相談実績。 2020年保険相談に関する調査で3冠を達成 | 記載なし | 訪問 オンライン | 食品(700~800円前後) |
※キャンペーンは予告なく変更・終了する場合があります
この中でもマネードクターは、専門知識を持ったFP(ファイナンシャルプランナー)が1000人以上という、保険相談窓口の中でもトップクラスの在籍数を誇ります。
他ではなかなか教えてもらない保険情報や貯蓄方法などを教えてもらえるなど、口コミでもとても人気の高い、おすすめの保険相談窓口ですよ。
まとめ
この記事では子育て費用を年齢ごとにいくら掛かるのかをシミュレーションしてきました。シミュレーションの通り、子育て費用にかかる金額は決して少ない金額ではありません。計画的に、早い段階からコツコツ貯金をしていくことが大切です。
また子育て費用の他にも、子供の結婚資金や夫婦の老後資金など、生きていく上で必要な資金というのは沢山あります。
その沢山の資金をどう計画的に、効率的に準備していくのか。
いざという時に「子育てに必要なお金がない!」という事態にならないためにも、
家族が安心して生活していくために、ぜひプロのFPと一緒に考え、しっかりしたライフプランを設計しましょう。
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