安中市龍昌寺が異色すぎ!車上の観音様と百八の鐘に博物館もあるお寺
群馬県安中市にある、曹洞宗「龍昌寺(りゅうしょうじ)」。百八の梵鐘があるお寺として知られていますが、ここになんと全国でも珍しい交通安全祈願の観音像があるのをご存じでしょうか?
境内には、車好きのご住職によるコレクションを展示したミニカーの博物館まであり、ユニークなお参りができると話題の安中市「龍昌寺」をご紹介しましょう。
安中市に鎮座する龍昌寺
国道18号からほど近い場所にある曹洞宗「龍昌寺」。
108ある和合の鐘が有名で、観光スポットとしても人気のお寺です。まずはその由緒や歴史についてご紹介しましょう。
龍昌寺の歴史
1616年(元和2年)無住職だった古屋村角峯院と下野尻村小龍山阿弥陀寺の領主・井伊兵部少輔に願い出て、古屋村と下野尻の寺号をもらい受けて洞谷山角峯院龍昌寺が建立されました。
開山は箕輪城主の長野信濃守三男長源寺17世名国宗譽大和尚。1650年頃には徳川幕府より40石八斗余の御朱印地を賜ったとされています。
創建以来火災などはなく7堂迦藍が並んでいたといわれていますが、明治の廃仏毀釈で山門と本堂以外解体されてしまったとのことで、本堂は当時のままの姿で残っています。
2006年には創建400年を迎えた長い歴史を経た格式あるお寺です。
キリスト教の伝道師・新島襄にも縁が
明治に入り無住職で公会堂のように使用されていた龍昌寺ですが、同志社大学設立者としても知られる新島襄が、米国でキリスト教の洗礼を受け神学を学んで帰国した際に最初の伝道演説をしたが所としても知られています。
交通安全大観音様がすごい!
そして、山門からもっとも奥に位置するのが、うわさの龍昌寺の交通安全大観音様。なんと車に乗っている、というか車の上に立っておられます。神々しいお顔です。
蓮花台の上にアメリカのフォード社による、史上初大衆のための車「T型フォード」を象った石の車が!
昭和59年に四国産の石を運んで建立されたということです。
「この世に生きとし生けるものの願いは交通安全」
悲惨な交通事故撲滅と交通事故に遭遇した人を慰めるという願を託して建立されたとのことです。
こんな珍しい観音像を見たことがありますか?
全国でも車保有台数が多い群馬県。悲惨な事故のないように交通安全の祈願をしてみてくださいね。
世界乗物博物館
交通安全祈願として、掲題内にはもうひとつ世界乗り物博物館という建物があります。
中に入ると正面には木彫りの交通安全大観音様が鎮座しています。
さらに壁一面のガラス棚には、四国三十三観音の仏像と世界のミニカーが飾られています。
こちらがミニカーの一部です。フィアットやフェラーリなど、おそらくプレミア付きのミニカーがたくさん!!なかなか珍しいお寺ですね。
龍昌寺の境内
交通安全大観音様以外にも、見応えのある龍昌寺境内をご紹介しましょう。
和合の鐘(108の鐘)
山門から本堂へと続く参道の両脇には、和合の鐘と呼ばれる百八の鐘が並びます。鐘の大きさはすべて同じですが、ひとつひとつの音色が違うとのこと。
山門内の棚にある開運小槌で3回、過去・未来・現在とたたくと澄んだ音色が重なり、観音様の美しい声のように響き心を清めてくれるといわれます。
「和合の鐘つき身心の作法」としては、参詣前に54の鐘をつき、参詣後さらに54の鐘をついて終わるとされています。
本堂、十二支八尊
参道を進むと本堂にたどり着きます。
本堂右側には大きな達磨が。
また本堂のお隣には十二支八尊があります。自分の干支の菩薩様を探して拝んでみましょう。
山田三川の墓や松の木も
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参道をくぐると左手に安中藩の儒者山田三川の墓があり、安中市の重要文化財に指定されています。
本堂前右手から社務所まで伸びている松の木も、見応えがあります。
永代供養もできる
龍昌寺は、宗派を問わず永代供養が可能です。後継者がいなくても供養してもらえる墓に入りたい、自宅にある遺骨をお墓に入れたいといった場合は相談してみてくださいね。
気軽にメールでの問い合わせも可能です。
龍昌寺施設情報、営業時間、アクセス
洞谷山角峯院龍昌寺
住所:群馬県安中市安中2-7-19
電話:027-381-1348
アクセス:
車 上信越自動車道松井田妙義ICより約25分
電車 JR信越線安中駅より徒歩約35分
駐車場:境内脇にあり(無料・20台以上可)
なお、住職がいらっしゃる際には御朱印の授与も可能です。
群馬の御朱印についてはこちらの記事もおすすめ。
まとめ
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交通安全祈願ができる珍しい大観音様がある龍昌寺、いかがでしたか?
和合の鐘と呼ばれる百八の梵鐘や十二支八尊、さらには世界乗り物博物館なるミニカーの展示など、本来のお寺とともにお子さまも楽しめるような見応えあるお寺です。
自動車大国群馬にぴったりともいえる交通安全大観音様へ、ぜひ祈願してご利益を賜ってみてはいかがでしょうか?
※情報は取材当時のものです