国指定史跡「白石稲荷山古墳」は桜が美しいインスタ映えスポット!古墳・歴史好きも必見
群馬県藤岡市の鮎川沿いにある国指定史跡「白石稲荷山古墳」。
春には桜、秋には紅葉など、季節折々の美しい景色が撮影できるフォトスポットとしても人気の場所です。
今回は、白石稲荷山古墳とはどんな古墳なのか。白石稲荷山古墳の魅力に迫ります。
群馬有数の古墳地帯、藤岡市にある白石稲荷山古墳
東京方面から車でアクセスすると、群馬の玄関口となる「藤岡市」。
実は、古墳群があることで有名なエリアなのです。
七輿山古墳や稲荷山支群、下郷支群、猿田支群の4つで構成されたこの一帯を白石古墳群と呼んでいます。
その中の稲荷山支群を構成する白石稲荷山古墳は、春には桜、秋には紅葉を楽しむことができ、フォトスポットとしても人気の古墳です。
白石稲荷山古墳とは
形と大きさ、つくり
藤岡市内を流れる鏑川と鮎川の間に位置する古墳「白石稲荷山古墳」。
5世紀前半につくられた、3段の前方後円墳です。
全長140m、前方部幅75m、後円部径71m、高さは前方部で4m、後円部で10m。遠くからでもはっきりと形が分かるほど大きな古墳。
1933年(昭和8年)の発掘調査では、墳頂部から2つの竪穴式礫槨(たてあなしきれきかく)が確認されました。
出土品
東端と西端の竪穴式礫槨からは鏡や直刀、石製の枕や鎌、下駄などが出土しています。
また、この主体部上部には家形の埴輪や短甲形の埴輪が出土。
さらに副葬品には直刀・銅鏡・勾玉や石製模造品が多数出土していることから、白石稲荷山古墳は当時の豪族にまつわる古墳であったとされています。
代表的な出土品には、家形埴輪の「埴輪寄棟倉庫」があり、他の出土品とともに東京国立博物館で展示、所蔵されています。
またこれらの出土品のレプリカが藤岡歴史館に展示されています。
近くには十二天塚古墳・十二天塚北古墳もあり
白石稲荷山古墳のすぐそばには、十二天塚古墳・十二天塚北古墳もあり、同じく5世紀前半に作られたといわれています。これら2つの古墳は1987年(昭和62年)の調査で発見されました。
十二天塚古墳は長方墳で長軸36.8m、短軸26.8m、高さ2.6m。埴輪列や葺石が巡っています。
また十二天塚北古墳は、方墳で長軸23m、短軸22m、高さ2.2m。竪穴式の礫槨が発見されました。
こちらの古墳からは棺外埋葬品として紡錘車、勾玉、坩の出土が確認されています。
実際に登ってみました
白石稲荷山古墳の南側にある駐車場に車を停めます。
古墳を登っていくと藤岡市が一望できますよ。
墳頂には石碑と古墳の案内板が建てられています。古の幻想的な雰囲気を醸しだしていました。
また、隣にはゴルフの練習場があり、時折「か~ん」と勢いよくボールが飛んでいく音が聞こえました。
何とも言い難い今昔のコラボレーション…。
今回の訪問では見られませんでしたが、4月上旬から中旬の時期には美しい桜が咲き誇り、多くの見物客やカメラマンが足を運びます。
また秋には紅葉が色づき赤や黄色の美しい紅葉狩りも楽しめます。
喧騒から離れ、自然を感じながらくつろげるスポットですよ。
白石稲荷山古墳スポット情報、営業時間、アクセス、駐車場
住所:群馬県藤岡市城石1365他
電話:0274-23-5997(教育委員会文化財保護課)
駐車場:あり(無料)
アクセス:
車 上信越自動車道藤岡ICより約15分
電車 JR八高線群馬藤岡駅よりタクシーで12分
まとめ
白石稲荷山古墳はいかがでしたか?
白石古墳群の中の一つで大きな前方後円墳が特徴。5世紀前半に造られ、豪族に関わりがあるとされている有名な古墳です。
こちらの古墳では、登って史跡見物を楽しめるだけでなく、桜や紅葉の時期には自然と一体化した風情ある景色を楽しむことができます。
日々の喧騒を忘れ、太古の生活に思いはせる体験をしてみませんか?
※情報は取材当時のものです