安中市「羊神社」珍しい羊の御朱印は必見!多胡碑にまつわる伝説の人物が祀られるお宮
安中市、JR磯部駅の南方に位置する旧東横野村エリア。ここに羊が鎮座する珍しい神社、羊神社をご存知でしょうか?
小さな森の中に姿を見せる羊神社に立ち寄ってみました。
羊神社について
民家が立ち並ぶ安中市中野谷に、一風変わった名前の羊神社があります。磯部温泉からもそれほど遠くないロケーションで、車の場合は県道217号を経由してアクセスします。
神社の裏側は杉林、竹林となっています。こじんまりした森ですが、厳かな雰囲気を感じさせます。
由緒を公式HPより一部紹介しましょう。
また縁記に『多胡羊太夫由来記』などが伝えられ、それに依れば、羊太夫宗勝は脇羽の生えた若者と権田栗毛という名馬を持ち、一日で都を行き来し参勤し、功により藤原姓も賜ったが 言で官軍に攻められ、最期は金色の蝶となり飛び去ったという。
また羊太夫は、秩父で和銅を発見し、その功により多胡郡を賜り、記念に「多胡碑」を建てたとされ、境内にはその碑文の「多胡宮羊太夫宗勝神像位」碑がある。※公式HPより引用
この伝説に描かれる羊太夫は実在した人物だったとも考えられているそうです。また、現在の社殿は平成9年に建てられたもので、翌平成10年には狛犬や鳥居がここに加わりました。
羊太夫が大きく貢献したとされる多胡郡の建郡ですが、これを記念して建てられた多胡碑は、上野三碑のうちの1つに数えられ、高崎市吉井町に保管されています。
羊神社の主祭神は、日本神話に登場する天児屋根命。出世や開運、合格祈願、国土安泰などのご利益があるとされています。
もう一座は、先程由緒の部分でも登場した、多胡羊 太夫藤原宗勝公。天武天皇時代に活躍したといわれる、上野国の伝説となった人物で、健康や学問、経済に関するご利益があるそうです。
羊神社を参拝しました
全国に2社しかない羊太夫を祀った神社の1つ、安中市の羊神社(もう1社は愛知県名古屋市に鎮座)。駐車場は鳥居近くの公会堂にスペースがあります。
鳥居をくぐると、2体の立派な狛犬が神様を守っていました。
社殿の前には、1998年に設置された羊の狛犬が。もちろん、羊太夫にちなんだものです。
境内に手水舎などはありませんでしたが、しっかりお参りしてきました。
御朱印は咲前神社で
羊神社には社務所はありません。その代わりに車で10分ほどのところにある咲前神社の宮司さんが社務を兼任されていて、羊神社の御朱印も咲前神社で賜ることができます。
御朱印は通常のものと、ひつじだるまが描かれたものと2種類あります。今回は金色にかたどられた羊が何とも愛らしい、ひつじだるまタイプを授かりました。
咲前神社の場所や社務所の営業時間など、詳細情報はこちらを参考にどうぞ!
羊神社 施設情報
開門時間:24時間
入場料金:無料
定休日:なし
住所:群馬県安中市中野谷1751
電話:027-381-2726
駐車場:あり(無料・1台ほど)
アクセス:
車 上信越自動車道松井田妙義ICより約20分
電車 JR磯部駅より徒歩約30分
まとめ
真っ白な羊の看板が出迎えてくれる、安中市の羊神社。杉林と竹林に囲まれた粛然とした雰囲気と、羊の可愛さのギャップが逆に魅力的でした。
規模は小さめですが、家に帰ってきたような温かな気持ちにされてくれる神社です。兼社の咲前神社で御朱印も賜れます。ぜひ時間ができたら、ふらっと参拝してみてはいかがでしょうか。
※情報は取材当時のものです