高崎市長純寺は箕輪城主長野氏ゆかりのお寺|閻魔大王と奪衣婆の石像も必見?!
国の指定文化財である、高崎市の箕輪城。
この城主であった長野氏が眠る菩提寺をご存じでしょうか?
朱色の山門や鬼瓦、さらには閻魔大王の石像があり、歴史好きの間では密かな人気スポット「長純寺」。
今回は、曹洞宗金富山実相院長純寺をご紹介しましょう。
箕輪城主長野氏とは?
日本100名城の一つ箕輪城。高崎市箕郷地区にその城跡があります。
この箕輪城は、現在の高崎市周辺を支配していた長野業尚が1512年(永正9年)に築城したと言われていますが、実は業尚の子、信業が1526年に築いたという説もあるようです。
戦国時代、上野国では上杉政虎(謙信)や武田信玄が勢力を伸ばしていました。
たびたび武田信玄による箕輪城侵略が繰り返されていましたが、信業の子、業正はこれをしのぎ安定した地位を保持していました。
その後1566年、遂に武田軍の攻撃により落城し、城を治めていた業政の子、業盛は自害したそう。
長野家の系譜はいくつかあると言われていますが、長野乙業が最古の人物だと言われています。
長野一族が眠る菩薩寺曹洞宗金富山実相院長純寺
箕輪城を守り抜いた長野氏が眠りについている、菩薩寺曹洞宗金富山実相院長純寺。
榛名山の麓、高崎市箕郷町にあります。
長純寺は1497年に創建されましたが、翌年榛名白川の洪水により流出。
その後、1557年に現在の場所に再建されました。
長純寺内には、長野信業、業政の供養塔があり、また業政の木像が安置されています。
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長純寺境内案内
入口に並ぶ石像
長純寺の石門近くにある石像。お地蔵様と観音様が両脇に鎮座しています。
その間に3体の石像、左側が奪衣婆(だつえば)・真ん中が閻魔大王そして祠(ほこら)が並びます。
奪衣婆といえば三途の川の近くで死者の衣類をはぎ取る鬼婆。
閻魔大王が死者の罪を決めるときに立ち会うとも言われており、この石像からも不気味さが伝わってきますね。
山門そして本堂へ
山道を進んでいくと山門がありその脇に鎮守楼。
藤岡市で見かけるような鬼瓦もあり迫力満点でしたよ。
お寺でこのような鬼瓦が見られるのはとても珍しいですね。
お地蔵様もいらっしゃいます。
先に進むと右手に鐘楼があり、階段を上った先に本殿。
本堂と周辺施設
本堂前左右には少し変わった狛犬(こまいぬ)が鎮座します。
こちらが本堂。
お参りすると、身が引き締まる思いです。
本堂左手には書院、不動様、そして裏手には長野氏の墓や開山堂があります。
開山堂には市の指定文化財「長野業政公の像」が安置されています。
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春には圧巻の桜が咲き誇る
長純寺境内では、春になるとしだれ桜やソメイヨシノが咲き誇ります。
しだれ桜は3月下旬から、ソメイヨシノは4月上旬ごろになると美しい姿を見せてくれますよ。
箕郷ぶらぶら歴史ガイドマップで周辺の歴史的施設を巡ろう
高崎市箕郷地区には興味深いスポットがたくさんあります。
箕郷ぶらぶら歴史ガイドマップでは、国指定文化財箕輪城址をはじめ市の指定文化財を紹介しています。
マップを片手に散策できるのでおすすめです。ぜひダウンロードして、歴史や文化財散歩楽しんでみてくださいね!
©http://www.city.takasaki.gunma.jp/
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長純寺施設情報、駐車場、アクセス
電話:027-371-3015
駐車場:あり(山門脇10台程度・無料)
アクセス:
車 関越自動車道高崎ICより約40分
電車 JR高崎駅よりバスで30分
まとめ
長純寺はいかがでしたでしょうか?
石門近くにある石像は迫力満点。
また、この境内の奥では長野氏が静かに眠りについています。
周辺には高崎の歴史的な建造物もたくさんあります。
長純寺参拝とともに歴史を学びながら巡ってみてくださいね!
※情報は取材当時のものです