猿田彦神社|物事を良い方向へ導くみちひらきの神様。本殿の外壁には「三国志演義」の鏝絵が描かれている【渋川市石原】
猿田彦神社のご本殿の鏝絵
まず「鏝絵(こてえ)」とは漆喰装飾(しっくいそうしょく)の中の一つの技法であり、壁などを塗る「鏝」を使って漆喰を浮彫りにした作品をいいます。
猿田彦神社の鏝絵は本殿建造の嘉永7年(1854)に左官工によって三方の外壁に描かれた、県内で数少ない貴重なものです。
三方の鏝絵は中国の「三国志演義」をモチーフにした場面が描かれ、それぞれ忠勇・豪胆・機略を表しているそうです。保護の為か鉄の柵に覆われていました。
東側の忠勇を表した鏝絵
趙雲(ちょううん)が逃げ遅れた主君の幼君を抱いて大群の中を駆け抜けて救った姿が描かれています。
軍馬に跨った人物に注目すると幼い子を抱えているのが分かります。
北面には豪胆を表した鏝絵
退却の途中に、ある城に入り、城のすべての門を開け放つことで無人を装った諸葛孔明は櫓(やぐら)の上で静かに琴を引き、何かもくろみがあると思わせ敵軍を退かせたという姿が描かれています。
西側には機略を表した鏝絵
敵に追われ最後尾を任された張飛が一騎で橋の上に立ち敵を睨みつけた。その迫力はまるで背後に伏兵がいるように思わせ、大群を退却させたという姿が描かれています。
猿田彦神社の大和神楽
猿田彦神社の大和神楽は、明治十六年に元総社神社より伝承され、戦時中も一度も休むことなく引き継がれています。そして渋川市の市指定重要無形民俗文化財に指定され、歴史と伝統を伝えています。
猿田彦神社の神楽舞は、五穀豊穣や厄除けを祈願して奉納され、猿田彦大神や天鈿女命などの神々が笛や太鼓などに合わせて舞、華やかな衣装とダイナミックな動きが見どころです。
神楽舞の奉納後には、餅まきが行われます。舞台上から餅やみかんが参拝者に振る舞われ、これを食べると1年間風邪を引かないと言われています。
毎年元旦から数えて2回目の庚申の日に近い日曜日に奉納されています。ぜひ一度は拝見してみたいですね。
猿田彦神社の御朱印
初穂料300円
シンプルなデザインの御朱印です。
拝殿の右手に置いてある棚の一段目に御朱印が入っています。初穂料300円は拝殿の格子の中に投げ入れます。日付は自分で記入しました。
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猿田彦神社の基本情報
例祭日:庚申の日に近い日曜日
大和神楽奉納:元旦から数えて2回目の庚申の日に近い日曜日
電話番号:0279-52-2102
駐車場:あり
アクセス:JR渋川駅から徒歩14分
車 関越自動車道渋川伊香保ICから約5分
渋川伊香保周辺情報:https://www.jalan.net/travel/090000/091100/
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猿田彦神社まとめ
群馬県渋川市石原に鎮座する猿田彦神社をご紹介しました。
少しこじんまりとした神社ではありますが、歴史と伝統のある神社でみちひらきの神様として参拝された方々を良い方向へ導き、ご利益を頂けることでしょう。
そして、県内で数少ない鏝絵や無形文化財である大和神楽を観賞してみてはいかがでしょうか。
※情報は記事作成当時のものです