とっちゃなげ汁はイベントでしか食べられない?藤岡鬼石郷土料理で心も体もポッカポカ!
節分時期になると、全国から追い出された鬼が集まることで有名な群馬県藤岡市鬼石地区。
ここには、祭りやイベントなどの特別な時にしか食べられない郷土料理「とっちゃなげ汁」があります。ここでは鬼石地区の人が愛してやまない、とっちゃなげ汁を紹介します。
小麦生産量第4位(2016年)の群馬
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古くから小麦の栽培が盛んであった群馬県。小麦粉を使った様々な料理が作られてきました。
家族総出で働くことが多かった農家の間では、仕事が終わるとすぐに食べられるような小麦を使った「粉食」が食文化として栄えてきました。そのため今でも「おっきりこみ」や 「すいとん」、「小豆ぼうとう」などが県民になじみ深いメニューとなっています。
とっちゃなげ汁とは?
「とっちゃなげ汁」!面白い名前だとおもいませんか?その由来は、二つの説があるそうです。
小麦に水を入れて練って作ったすいとんの生地を、「取っては投げる(入れる)」が訛ったいう説。
「父ちゃんが鍋をかき混ぜながら料理をする」という意味の「とっちゃんなべ」から派生したという説です。
とっちゃなげ汁は平成18年に藤岡市と合併した鬼伝説のある旧鬼石町の郷土料理。
地元でとれる野菜や芋類、きのこ、お豆腐などをはじめ小麦の生地をちぎって入れ、十石味噌で味付けして煮込んだ温まる汁ものです。
とっちゃなげ汁を食べられるお店はない?地域のお祭りやイベント限定!
小麦を使った群馬の郷土料理、おっきりこみやほうとうなどはうどん屋さんやお蕎麦屋さんなどで提供されていますが、とっちゃなげ汁の専門店はありません。藤岡市鬼石町では季節に応じた様々なお祭りが行われますが、このお祭りやイベントでとっちゃなげ汁があじわえます。
群馬の新鮮食材を使ったとっちゃなげ汁がこちら!
毎年2月に鬼石では鬼恋節分祭が行われます。
全国の節分祭で追い出された鬼を呼び込むというものです。
この鬼恋節分祭では、とっちゃなげ汁がふるまわれるということで足を運んでみました。
地元のお母さんたちが集まり、大きなお鍋で煮込まれます。
1杯100円。
とっちゃなげ汁がこちら。
大きな器にたっぷりの大根、
人参、豚肉、白菜、里芋、
ネギ、ゴボウ、油揚げ、
そしてすいとんの生地が入っています。野菜たっぷり、お肉も入って栄養バランス抜群!優しいお味に、心もお腹も満たされます!寒い季節にはぴったりの郷土料理です。
おうちで作れるとっちゃなげ汁レシピ
とっちゃなげ汁の一般的なレシピをご紹介します。
生地作り
材料:
小麦粉160ℊ
水100~150CC
塩少々
作り方:
小麦粉と塩をボウルに入れて水を少しずつ入れ手でこねていきます。
下準備
【材料】
鶏肉80g
清酒・醤油小さじ1
【下処理】
鶏肉に清酒と醤油で下味をつけます。
調理開始
【具材】
長ネギ半分
ゴボウ1/4
里芋2個
ニンジン1/3
油揚げ1枚
大根3㎝
椎茸2~3枚
みそ40ℊ
だし汁600cc
【作り方】
里芋は乱切り、ゴボウはささがき、大根人参はいちょう切りに、長ネギは小口に切って油揚げは油抜きをしてから短冊切りにします。鍋に具材を入れ火が通ったら油揚げと椎茸、長ネギを入れます。煮立ったら生地をちぎって入れていきます。
この時小さめの一口サイズにすると食べやすいですよ!生地にも火が通ったらみそを入れて味を調えて出来上がりです。生地をこねて入れるのは割と簡単なので、ぜひチャレンジしてみてください!
とっちゃなげ汁はイベントでしか食べられない?藤岡鬼石郷土料理で心も体もポッカポカ!まとめ
鬼石名物とっちゃなげ汁いかがでしたか?
専門店はありませんが、鬼石町のイベントや近隣の学校の給食で登場します。食育の一環として群馬県内をはじめ埼玉の給食のメニューにもなっているのだとか。
地元の食材やみそ、そして群馬県産の小麦を使用したとっちゃなげ汁。おっきりこみやほうとうとは一味違い、味わい深い郷土料理です。作る人によって違う味が楽しめます!レシピを参考に、ご自宅でも味わってみてください!はじめて食べてもどこか懐かしさを感じる味わいです。