矢背負稲荷神社|山奥にひっそりと佇む神秘スポット。可愛いイラスト入りの御朱印も必見
群馬県内には多数の神社があります。
そんな中でも少しニッチな、山奥の風情溢れる場所にある、知る人ぞ知る稲荷神社があるのをご存知でしょうか?
人里少し離れた、長野氏由来の鷹留城跡に鎮座する矢背負稲荷神社(やせおいいなりじんじゃ)の魅力をご紹介しましょう。
長野氏由来の鷹留城に鎮座する矢背負稲荷神社
鷹留城(たかとめじょう)とは?
榛名山の麓。現在の高崎市下室田町。
鷹留城は、1500年頃にこの地をおさめていた長野業尚により築城された山城です。
箕輪城の支城の一つ、当時の形が原型に近いまま残されている城跡です。
1982年4月に高崎市指定史跡に登録されました。
矢背負稲荷神社(やせおいいなりじんじゃ)について
矢背負稲荷神社は、鷹留城跡の東麓に位置しています。
社が祀られた謂れとして、鷹留城主長野氏が武田勢に攻められたときに、山に棲む白狐が霊力で山全体を霧で覆い武田勢を惑わしました。しかし5日目に流れ矢が当たり白狐の霊力を失ったため霧が晴れ、鷹留城は落城。その白狐の死を悼み村人が社を立てたとの説があります。
また、一説には里見の豪族である里見義利が奈良春日大社で鏑矢を授かる霊夢を見て、領内巡視の時その矢と同じものを背負った白狐に出会い、あと追うとその矢が立っていたのを見つけ、その場所に社を建て祀ったともいわれています。
毎年2月11日には大森神社神官により初午祭が開催され多くの参拝者が訪れます。
参拝者に対し地区の方々が接待し、陶器の狐が授けられます。
自宅に持ち帰り屋敷稲荷などに納め、翌年の初午にはその狐を返し、新たにまた狐を授けることを繰り返します。
主祭神には、宇迦之御魂命(うかのみたまのみこと)が祀られているといわれています。
矢背負稲荷神社を参拝しました
一の鳥居から神門まで
一の鳥居までの道が少し続き、畑を超えると細くてドキドキするような山道になります。
畑の間を通ってアクセスします。
山の入口のようなところに一の鳥居があり、そばの駐車スペースに車を止めていざ参拝。
周囲には広大な自然が広がり人の気配はありません。
細く長い階段を上って
一の鳥居から上へと道を歩いて登ると神門へ到着。真っ赤な鳥居をくぐり、階段を上っていきます。
階段の途中には蛙の石像や狐様が待っていてくれます。
一体どんな境内が広がるのか、期待と不安で胸がドキドキします。
矢背負稲荷神社の境内
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階段を上るとすぐに拝殿があるので、まずは参拝します。
矢背負稲荷神社は正一位稲荷神社の称号が与えられ、稲荷神社の中でも一番上の位に値します。
また境内には菅原道真公にちなんだ天満宮も鎮座しています。
御朱印はなんと、拝殿の中に!
矢背負稲荷神社では御朱印も賜れます。
ただ社務所はなく、どこで御朱印を入手できるのかと思ったらなんと!拝殿の中。
失礼して扉を開けさせていただくと御稲荷様の隣にプラスチックの引き出しがあり、その中に手書きの御朱印が奉納されています。
価格は片面300円、見開き500円とバリエーション豊富。
隣にあるプラスチックの箱に初穂料を入れて、欲しい御朱印を賜ります。
手作り感あふれるアットホームな御朱印はどれも可愛らしく欲しくなります。
矢背負稲荷神社 スポット情報
駐車場:あり(無料・一の鳥居前に約3台)
アクセス:
車 関越自動車道前橋ICより約30分
電車 JR安中榛名駅よりタクシー約15分
公式X(旧Twitter):https://twitter.com/yaseoi_inari
まとめ
榛名山の麓、長野氏が築いた鷹留城の跡地に鎮座した矢背負稲荷神社いかがでしたか?
創建に関してはお狐様の伝説が所説あり、やや謎に包まれた不思議な稲荷神社です。
手づくりで温かみあふれる御朱印の種類も豊富。セルフサービスで授かることができます。
緑あふれる山奥にひっそりと佇む群馬の神秘スポット。ぜひ一度足を運んでみてくださいね!
※情報は取材当時のものです