木の葉石の湯|秘湯マニア必見!ここでしか入れない南牧村の共同浴場
群馬県甘楽郡南牧村をご存じでしょうか?
この村は南牧三名瀑や炭を使ったおまんじゅうなどでも有名なのですが、日本で一番人口高齢化が進んでいる村ともいわれています。
この南牧村最奥の星尾地区に2018年9月、廃業となった共同浴場を復活し、上毛新聞でも取り上げられました。
さて、星尾地区とはどんな場所なのでしょうか!今回は共同浴場「木の葉石の湯」にスポットをあててみました。
南牧村星尾地区とは?
群馬の南西、長野県との県境にある南牧村星尾地区。
昔は養蚕や林業などで栄えていました。
現在はこの地区には子供が1人もいなく、70~80代の高齢者だけが住む限界集落となり、集落事態の消滅が危惧されています。
石灰花段丘を作り出す炭酸カルシウムが源泉
星尾地区には炭酸カルシウムが沈殿し水をせき止めて、何段にも小さな池が積み重なってできるカルスト地形が見られます。
これは学術上貴重な石灰華段丘と呼ばれるもの。石灰華段丘は国内では山口県秋芳洞の百枚皿で見られるとても珍しい貴重な地形なのです。
共同浴場は、この炭酸カルシウムが源泉になっており、廃業前は地元の人たちにとても愛されていました。
有志が復活させた日帰り温泉木の葉石の湯
日本の原風景が広がる南牧村星尾地区。
親しまれていた80年前の共同浴場を手作りで再現し、村を活性化させたいと有志が立ち上がりました。
築200年の古民家を改築、工事はプロの手を借りずにすべて手作り。
このこだわりの共同浴場には、クラウドファンディングも利用して再建されました。
温泉を沸かす木材や薪ボイラーなどは知り合いの方から提供してもらいプロジェクトメンバーの村人と村外の有志の努力の結果、ついに2018年9月に木の葉石の湯が復活しました。
クラウドファンディング:https://readyfor.jp/projects/hoshio
ノスタルジックな雰囲気の木の葉石の湯
木の葉石の湯は、道の駅オアシス南牧から車で20分ほどのところに位置します。
名勝蝉の渓谷を抜け、さらに細くなる道をひたすら進むと星尾地区に到着、左手に見えるのが木の葉石の湯です。
付近は山に囲まれ細い道沿いにありますが、眺望抜群。
まさにここは秘境の中の秘湯。駐車場に車を止めて、坂の上の古民家へ向かいます。
坂を上るとそこには、歴史と温かみを感じる風景が広がっています。
入浴料を支払い、中に上がるとレストラン兼休憩所があり、ノスタルジックな空間が広がります。
その先を進んでいくと…まず男性浴場、そしてその奥に女性浴場があります。
白樺の香りでリラックス
脱衣所は白樺の木でできていてとても香りがよく、心が落ちつきます。
タオルのレンタルはありますが、シャンプーリンス、ボディーソープはありません。
浴場内で使えるのは、環境保護のため白樺の手作り石鹸のみ。
手作り石鹸は温泉で販売していますよ。
すべてが手作り、その温かさがなんともいえません。
そしていざ浴場へ!
こちらが木の葉石の湯。すべて木でできています。
窓からは、星尾地区の絶景が眺望できます。なんと景色の良いこと!
秘境の湯が体感できます。
木作りの浴槽、床、すべてが手作りですがきっちり作られています。
極上の泉質そして適応症
泉質は、ナトリウム・カルシウム 炭酸水素塩・塩化物冷鉱泉、泉温は14.6度と低めです。
この源泉を沸かしお風呂にいれていますが、泉質本来の良さが伝わります。
神経痛やリウマチ、腰痛、冷え性や切り傷、やけど、慢性皮膚病、糖尿病、自律神経の不調、疲労回復、健康増進などさまざまな適応症があります。
また、お湯に目を凝らしてみると茶色い湯の華がたくさん浮いているのに驚きます!これが80年前、村の人に愛されていた木の葉石の湯。
浸かっていると体が芯から温まってくるのが分かります。少しの入浴なのに汗が出てくる!温熱効果が高いのが実感できますよ。
そして肌もすべすべに!何度も浸かりたくなる温泉です。
日々のストレスなど忘れてしまうほど、のんびりとした極上時間が流れます。
レストランせせらぎで地元の食材を味わおう
秘境の古民家で温泉とともに楽しみたいのがお料理。
地元の食材を使ったこだわりのお料理が楽しめます。
メニューも充実。
地元野菜がふんだんのポークカレーやうどん、定食、天ぷらの盛り合わせなどをはじめ群馬の名物おきり込みや、こんにゃくなどのおつまみ、ピザやかぼちゃのポタージュスープなど洋食もあります。
またアイスクリームやドリンクメニューもあります。
温泉とともに食事メニューも楽しめます。
休憩所としても利用でき、無料でお茶やお水が飲めるサービスもあります。
星尾温泉 木の葉石の湯施設利用案内
営業時間:11:00~18:00
(レストランは17:30、ラストオーダー17:00)
料金:大人1,000円 小人500円
温泉手形500円を別途購入で次回から200円割引で入浴できます。
定休日:月曜日(レストランは月曜日、隔週火曜日が定休)
※公式サイトより
住所:群馬県甘楽郡南牧村星尾1162
電話:080-4414-1453
公式HP:https://hoshio-onsen.nanmokushoko.com/
エントランスでは手作りこんにゃくやゆずみそ、ティッシュカバーなど名物やハンドメイドの小物も販売、お土産にぜひどうぞ!
付近の観光スポットとアクセス
古民家が立ち並ぶ南牧星野地区では、段々畑の石垣がみられます。日本の原風景が色濃く残っていて、だれもが懐かしいと感じるスポットです。
木の葉石の湯付近には、群馬県天然記念物の線ヶ滝や300年以上の歴史を持つ諏訪大社、薬師堂、そして星尾風穴など見どころたくさんです。
星尾地区でしか楽しめない自然や歴史を体感できるでしょう。
まとめ
今から200年前の古民家を改築、80年間、日の目を見ることがなかった木の葉石の湯が2018年9月復活。
上毛新聞の記事でも大きく取り上げられました。
秘境の中の秘湯というべき日帰り温泉です。
極上の泉質、そして地元愛がたっぷり詰まったお料理が食べられるレストランも併設しています。
日ごろの喧騒を忘れのんびりと自然に身をゆだねると心も体も浄化されますよ。
リラックスをしに木の葉石の湯へ、足を運んでみてはいかがでしょうか?