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藤井猛九段|将棋解説の軽快なトーク・藤井語録名言にハマる人続出!

藤井猛 将棋 トーク 名言

将棋界で藤井という苗字を聞いて、真っ先に思い浮かぶのは、あの高校生天才プロ棋士の藤井聡太7段でしょう。しかし、実は将棋界でもう一人の「藤井」がいることをご存知でしょうか?それが今回ご紹介する、群馬県出身のプロ棋士、藤井猛9段です。
この藤井9段、藤井聡太7段の陰に隠れてしまってどうしても目立たない…かと思いきや、実はそんなことはありません。「藤井システム」なる戦法を生み出し、将棋界で影響力を発揮した実績はもちろん、それ以外でも印象に残る名言、親しみやすい人柄、ゲーム、ネット界…意外なところで話題となっている、将棋界でも屈指の知名度を誇る棋士なのです。
この記事を見て、藤井聡太7段だけじゃない、藤井猛9段の魅力も、ぜひ知っていただきたいです。

天才棋士【藤井猛】のプロフィール

「一局のうち一回は飛車を切りたい」

藤井猛

振り飛車党の代表格である藤井の名言。

振り飛車なのだから飛車を大事にすると思いがちだが、飛車もさばきのための駒のひとつ。そもそも振り飛車は、玉を美濃囲いに収めるために場所を空ける作戦と考える…

日本将棋連盟さんの投稿 2017年7月6日木曜日

群馬県沼田市出身の藤井9段。幼いころは、人前に出るのがあまり得意ではないタイプでした。将棋に興味を持ったのは、小学校高学年から中学生ぐらいにかけてであり、プロ棋士の中ではかなり遅い方のようです。ちなみに、あの藤井聡太7段は、5歳の時に将棋のルールを覚え、5歳のうちに祖父を圧倒するほどの力をつけていたようです。確かにそれと比較すると、藤井9段の場合はかなり遅かったことがわかりますね。
そんな藤井9段ですが、中学生のときにはとにかく将棋が好きになっていたようで、休みの日は一日中一人将棋をしていたそうです。
中学生時代の担任の先生は、人前で話すのが苦手な藤井9段を心配していたようでした。しかし後に藤井9段が、30歳で竜王戦三連覇を果たした際、竜王就位式に当時の担任の先生が出席したそうです。その席では、「あの藤井君がこんなに立派になるなんて…」と、感慨深げにつぶやいていたというエピソードがありました。
教え子が立派な棋士になり、成長した姿を見て、担任の先生としては本当に嬉しかったでしょうね。

本名:藤井猛
生年月日:1970年9月29日
血液型:O型
身長:170cm
職業:棋士
所属:日本将棋連盟
出身地:群馬県沼田市

将棋界|交友関係

幼いころは、どちらかというとおとなしい性格であった藤井9段。棋士になってからは、様々な人との交友関係ができていきます。将棋界の師匠や弟子、他のプロ棋士達はもちろん、あとで紹介するように、ゲーム会にも一石を投じた経験から、多方面に交友関係が広がります。
ここではまず、熾烈なタイトル争いを繰り広げた羽生善治9段や、師匠・弟子との関係性を見ていきましょう。

羽生善治

プロ棋士といえばもう一人、忘れてはいけない著名な棋士がいます。それが、羽生9段です。将棋を知らない人でも、羽生9段の名前は聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。この羽生9段と藤井9段は、激しい王位争奪戦を繰り広げています。
まず最初は、1998年の第11期竜王戦本戦。そこで藤井9段は、羽生9段を破り、最終的にタイトルを獲得しています。

そして2000年の第48期王座戦で、藤井9段は挑戦者である羽生9段と再度ぶつかりますが、そこでもみごと勝利し、タイトルの防衛を果たします。羽生9段は将棋界でとても強い棋士であり、羽生9段の挑戦から王位を防衛できたのは、藤井9段を入れて歴代2人だけらしいです。
しかし、続く2001年、広島県尾道市ベラビスタ境ガ浜で行われた第14期龍王戦では、藤井9段が羽生9段に敗れ、4冠を阻まれてしまいます。
このように、多くのタイトルで激戦を繰り広げた二人は、歴戦のライバルといえるでしょう。

師匠と弟子

藤井9段の将棋の師匠は西村一義九段で、同じ師匠を持つ三浦弘行9段は、弟弟子(おとうとでし)にあたるそうです。
ちなみに、2人の弟子の間に不仲説が浮上していたことがあるのですが、これにはある出来事が原因となっています。理由は、ある年の電王戦でダブル解説として登場した、藤井猛九段と三浦弘行9段が、その場で険悪な雰囲気になったためです。

藤井九段が冗談交じりで、三浦9段の戦法を小馬鹿にするようなことを言った結果、三浦九段は不機嫌そうな表情になりました。対局が終わった後、藤井9段は三浦9段に声をかけますが、ただ、三浦9段は慌てて帰ってしまったとのこと。この出来事から、二人の関係が険悪なのではないかと推察されました。
しかしその後、藤井9段はそのときのことをきちんと謝罪し、今では普通に会話するようになったそうです。仲が良いからこそ、つい言いすぎてしまうという少し子供っぽい一面。ある意味これも、藤井9段の親しみやすい魅力の一つかもしれません。

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棋譜から読み解く|これまでの経歴・成績・名言

プロ棋士は、順位戦という総当たり形式の対局をして段位が決まります。これを順位戦と言い、クラスごとに順位戦A級、順位戦B級というように、その中で対局を重ねます。それでは藤井9段の棋譜から、これまでの経歴を見てみましょう。

藤井9段は、1998年度、第11期竜王戦で、初のタイトル獲得しました。このときに、後に有名な戦法として進化していく「藤井システム」が使われます。藤井システムを使う藤井名人の棋譜は、とても独創的なものであるといわれます。藤井9段はこの戦法を使い、数々の競合に勝利して実績を上げていきます。
もっとも藤井システムも決して万能ではありません。最近では2019年12月26日、第5期叡王戦本戦で豊島将之竜王に破れ、順位戦B級では谷川九段にも敗北しています。
どんなに優れた戦法でも完ぺきではないことを、藤井9段も良く自覚しており、今でも藤井システムの研究を重ね、日々進化しているようです。

【名言】藤井語録が面白くて癖になる

「こっちは鰻しか出さない鰻屋だからね。ファミレスの鰻に負けるわけにはいかない」

藤井9段は、ユニークな名言が数多くあることでも有名です。これは、4間飛車という藤井9段が得意とする戦法について、その戦法においては自分こそ真打ちであり、他の棋士に負けないという意味のようです。専門性に長けたことを鰻屋に例えるというところが、なんともユニークだと思いませんか?

「5割勝つのが目標なら戦法はなんでもいいんです。でも、7割勝とうと思ったら普通に指していてはできない」

こちらは、勝率を高く維持するのは容易ではないということを表現した、含蓄のある言葉です。藤井9段は歴戦の中で、5割と7割の間の大きな壁を感じたのでしょう。
研究を怠けていてはだめで、どんどん進化させて強くなることの重要さを痛感しているようです。こうして藤井9段は、独自の戦法「藤井システム」を生み出し、王位を獲ってからも日々進化していくのです。

藤井システム・四間飛車の第一人者

藤井9段は「振り飛車」という将棋の戦法を得意としており、「振り飛車党」の一員に数えられます。その中でも藤井9段は特に「四間飛車」という戦法を深く研究し、居飛車穴熊という戦法を破る革新的な四間飛車、「藤井システム」を考案したのでした。これは、師匠から引き継いだわけでもなく、藤井9段独自に研究を重ねて編み出した戦術のようです。

この辺りは、将棋に詳しくないとかなり難しい内容ですね。とにかく、藤井9段の編み出した戦法は、とても画期的であり、将棋界に大きな影響を与えたのです。この戦法は、藤井9段の弟子だけに限らず、多くの棋士によって研究されるようになりました。

対局中にタピオカ!対局中のこだわり

藤井9段は将棋の話だけではなく、いくつかの変わったエピソードがあることも特徴的です。そんなエピソードの一つが、対局中のタピオカミルクティーです。
将棋の対局は非常に長丁場なので、棋士は対局中に食事を摂ります。2019年のある対局で、藤井9段は、ざるそばと一緒にタピオカミルクティーを注文しました。このことはネット上で盛り上がり、「あの藤井先生がタピってる!」といって拡散されました。
将棋という厳格なイメージが強い中で、タピオカという可愛らしい飲み物のギャップが面白かったのでしょう。しかし、実はこのタピオカミルクティーの注文には、とても合理的な理由があります。まず、即効性の強い糖質であるミルクティーを摂取し、その後消化効率の関係で後々効いてくる糖質のタピオカを摂る。これによって、脳に効率的に糖分を回すことができるそうです。
ここまで考えているとは、さすがですね。何手も先を読む将棋の世界で実績を上げてきた人ですから、こういった先を見通す力が抜群なのでしょう。

2chでの愛称『藤井てんてー』や『ファンタ』

厳格なイメージのある将棋界で、藤井9段は愛嬌のある親しみやすさが人気であり、アマチュアファンも多いようです。この愛嬌は、藤井9段の将棋にも現れていました。
藤井9段は対局の終盤に初歩的なミスをすることがしばしばあるようです。そのようなミスがある意味で突飛(とっぴ)な印象があり、サッカーでよく言われる「ファンタジスタ」からとって 「終盤のファンタジスタ」とネット上で言われるようになりました。
そこで、大掲示板サイトの2ちゃんねる(現5ちゃんねる)で、藤井9段を「ファンタ」「ファンタ炸裂」というコメントがつくように。
こうして、将棋界で大きな実績を上げたことにとどまらず、愛嬌の良さや人柄、そして変わったエピソードなども複数あるもので、藤井9段は大河ドラマの主人公を連想させるようになります。そして、なんとついには、藤井9段を主人公にした大河ドラマのパロディーが作られました!
作られたのはオープニングだけですが、この動画は現在でもニコニコ動画やYouTubeで見ることができます。興味のある人はぜひ見てください。
ちなみに、このようにネット上でいろいろ言われていますが、藤井9段に失礼なのでは?とも感じます。しかし、これは侮蔑というよりむしろ親しみという感じであり、藤井9段が愛されてるからこそという感じです。おそらく藤井9段ご本人も、笑って受け入れているのではないでしょうか?

ポケモンカード|ミュウツーHR争奪戦の優勝者

さて、これも藤井9段の変わったエピソードの一つですが、藤井9段はポケモンカードの大会「ミュウツーHR争奪戦」に出場しました。そこでなんと、プロゲーマー梅原大吾(ウメハラ)さんを破って優勝しています。
この大会には、東大クイズ王の伊沢拓司さんや、Youtuberのはじめしゃちょーさんも参加しており、注目度の高い大会でした。とはいえやはりゲームの世界ですから、プロゲーマー梅原さんの優勝が有力視されていたでしょう。、そこでまさかのダークホース、藤井9段の優勝です。
藤井9段は、将棋だけでなく、まさかのゲーマーだったのか?と思ってしまいそうです。ところが、実はこのポケモンカードゲーム、とても戦略性に長けた、知的要素の強いゲームなのです。
なるほど、そうなると確かに、将棋の世界で鍛え抜かれた藤井9段の集中力や戦略性が、ここでも活きたかもしれません。ポケモンカード界でもいずれ藤井システムが完成し、ポケモンカード界を席巻するかも!?
ちなみに大会で撮影された写真では、参加者の中で藤井9段だけが、きちっとセットアップスーツを着ていました。いかにも異業種からの刺客といった感じでしたね。

出版本|藤井猛全局集

藤井先生は2020年に本を出版しています。タイトルは藤井猛全局集。藤井9段のこれまでの対局を網羅的に記載し、藤井9段の戦略を学ぶことができるという、棋士にとってとても有益な本です。藤井9段の全局集の刊行は、初めてのようです。
他では見られないl藤井9段ならではの「藤井システム」に始まる藤井9段の戦法を学ぶべく、多くの棋士にとってとても参考になる藤井9段の戦法を学ぶことができます。
藤井9段はとても丁寧な解説にも定評があるようで、その点も踏まえると、やはりとても有益な本であるといえそうです。将棋ファンの方は、ぜひ手に取ってみてほしいです。

応援サイトまで作成|熱狂的なファンが存在する藤井九段

藤井9段を応援する公認ファンサイトがありますが、そこを開くと「鰻屋本舗」の文字が飛び込んできます。初めて見た時は「なぜ鰻屋?」と誰もが疑問に思うはずです。実家が鰻屋なのかな?とか思ってしまいますが、そういうわけではありません。これはご紹介した名言を思い出すと、はっとひらめくはずです。
「こっちは鰻しか出さない鰻屋だからね。ファミレスの鰻に負けるわけにはいかない」
この名言ですね。
棋士のファンサイトらしからぬ、ユニークな切り口で作られていると思いませんか?藤井9段だけでなく、集まるファンも自然とユニークな人が多くなるのでしょうか。気になる方は、ぜひ一度「鰻屋本舗」を見てみてください。

まとめ

少し難しい将棋用語も出てきましたが、藤井9段がなぜ多くの将棋ファンに愛されるのか、伝わったのではないでしょうか。将棋のことはよくわからなくても、藤井9段の魅力を知ると、少し将棋にも興味が沸いてきませんか?
もしかしたら、藤井9段もそんなことを考えているのかもしれません。名言やあだ名、ポケモンカードタピオカミルクティー、このようなキャッチーなキーワードから藤井9段を知り、一見難しそうな将棋に親しみを感じてもらう。だからこそ、一見失礼なような言葉でも、心を広くして、受け入れているのではないでしょうか。
もちろんこれは想像です。ときに何十手も先を読む藤井9段が、いったいどこまで考えているかわかりません。しかし、藤井9段の存在は、将棋の世界の新たな一面を見せてくれたような気がします。

※情報は取材当時のものです

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